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蕪(かぶ)の育て方【カブの栽培はプランターがお勧めで畑の種まきは条蒔き詰め詰めの量産体制完成】

蕪

家庭菜園で蕪(かぶ)を育てるときは、畑に条蒔きするかプランターにパラパラ種まきして栽培するのがおすすめです。カブとダイコンは植え替えできない野菜で有名ですが、どちらも植え替えたときにカブの場合は茎が、大根の場合は根が肥大しないことが多いので注意して下さい。

一部の品種を除いて大根はプランターでの栽培は困難ですが、一方で蕪(かぶ)はプランターで十分栽培できる野菜です。

蕪(かぶ)の育て方【カブの栽培はプランターがお勧めで畑の種まきは条蒔き詰め詰めの量産体制完成】

蕪(かぶ)は種を買わないといけません。と言うことは、家庭菜園ではワンシーズンに使いきれない量を一度に購入しなければいけないのです。

通常はたくさんの量の種が入ったパッケージが品種などによって198円から300円前後で販売されていると思います。それらのパッケージには消費期限が記されいますが、家庭菜園では一袋買って期限までに消費できることはまずありません。

私の場合は、あまり気にせず数年使うのが日常ですが、蕪(かぶ)の種をたくさん使って、プランターで詰め詰めで栽培しても結構大丈夫でした。また、畑で栽培するときには条蒔きして株間を詰めて栽培してもたくさん収穫できましたよ。。。。。

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蕪(かぶ)の育て方【家庭菜園の予備知識】

蕪(かぶ)の育て方【栽培の基本情報】

野菜の種類 科目 適正土壌酸度 株間 連作障害 栽培難易度
蕪(かぶ) アブラナ科 ㏗5.5~㏗6.5 20cm~40cm あり輪作1年 ★☆☆☆☆

蕪(かぶ)の育て方【栽培の概要】

日照条件 日なたを好む
生育の適正気温 15℃~20℃前後
発芽温度 20℃~25℃前後
水やり プランターの場合、乾いたらたっぷり水やり 
肥料 20日に1度程度で軽く追肥
種まき時期 9月下旬~10月上旬ごろ(秋蒔き)
植え付け適期 種まきから栽培する
収穫時期 10月頃から12月頃または翌年2月ごろまで(秋蒔き)
種まきから収穫までの期間 30日から60日前後
開花から収穫までの期間 開花する前に収穫

蕪の育て方【植物の概要】

名称 別名など カブ 蕪 小カブ サラダカブ
科目属名  アブラナ科アブラナ属 
原産地 アフガニスタン原産のアジア系と地中海沿岸地域原産のヨーロッパ系があるとされている(諸説あり)
分類 耐寒性越冬性 1年草
樹高  30cm~60cm程度
その他特徴など 地面に接する白い茎部が丸く膨れる

 

蕪(かぶ)の育て方【家庭菜園での実践編】

蕪(かぶ)の栽培カレンダー

 

蕪(かぶ)の土と畑作り

苦土石灰や消石灰で土の酸度を中和する

土壌適正酸度は㏗値5.5~6.5と弱酸性の土壌を好みます。栽培の2週間くらい前までに苦土石灰や消石灰をまいて中和しておきましょう。石灰の量は地面全体に軽く振りかけるまたはかぶせる程度でOKです。

石灰の中和と同時に化学肥料をまいてしまうと土の中で化学反応を起こして作物の成長に影響を与える可能性があるので、早いうちにまいておくのがBESTです。

堆肥と元肥を与えて土を耕しておきましょう

定植の7日くらい前までに土に堆肥として牛糞や鶏糞、豚糞などを与えてよく耕して、化成肥料を使う場合は元肥として10-10-10や14-14-14などの化成肥料を一株に対して1握り程度混ぜておきましょう。

元肥とは定植前に施す肥料のことで、同じ肥料でも堆肥とは土に栄養を与えてふかふかな土を作るのに適した肥料のことを指します。牛糞堆肥は土をふかふかにしてくれる堆肥としての特徴が強く、鶏糞は堆肥としての力はあまりありませんが、肥料分を多く含んでいます。豚糞堆肥はある意味万能で堆肥としても元肥としても大変有効な肥料です。

ここまでの作業は畑でもプランターでもだいたい同じです。

畑で栽培する場合は畝を作って水はけを良くしておきましょう

堆肥を入れてよく耕したら幅60cm~70cm高さ10cmほどの畝を作ります。畝を作ると水はけがよくなります。

畝ができたらマルチを敷いて地温を上げておきましょう

畑で栽培する場合黒色のマルチを敷いておくと地の温度を上げてくれるので定植後の成長が促進されます。また黒マルチは光を通さないので雑草の繁殖を防いでくれます。値段は少し上がりますがシルバーマルチもあり、こちらはアブラムシなどの光るものを避けて行動する一部の害虫の接近を予防する効果があります。

土の跳ね返りによる病気の侵入を防いでくれるのでマルチは有効で、さらに放置しておくとすぐに雑草が生えて手に負えなくなるので黒マルチは必須です。

蕪(かぶ)の栽培に適したプランター

プランターで栽培する場合、浅型か中型の野菜プランターがおすすめです。

プランター栽培の場合肥料切れや水切れを起こしやすいので気を付けてください。

 

蕪(かぶ)の種まき

注意:ポットに蒔いて苗を植え替えることはできません

蕪(かぶ)は基本的に植え替えできません。カブは直巻きしてください。

植え替えると茎がきれいに膨れないことがほとんどです。

種まきの方法

条蒔き

畑に直接蒔く場合は条蒔きがおすすめです。種にはしっかり土をかけて水やりで種が流れないようにするのがポイントです。

条間20㎝~30㎝前後で間引きながら

最終的に株間5㎝から10㎝でも可能です。

かなり詰めて育てても大丈夫です。

点蒔き

点蒔きする場合は株間20㎝~40㎝でマルチに穴をあけてコーヒーの空き缶などを土に押し付けて穴をあけて3粒から5粒程度づつ蒔きてください。穴は1㎝~3㎝くらいてしっかり土をかぶせて、種が流れないように圧力をかけておいて下さい。

プランターで栽培するときはパラパラ蒔き

プランターで栽培する場合は最終的に株と株の間が10㎝から15㎝になることを想定しながらパラパラ蒔きしてください。

パラパラまいた上には土をかぶせておきましょう。

蕪(かぶ)の株間 

カブを畑で栽培する場合は

株間20㎝~30㎝(余裕があれば30㎝~40㎝)

くらい取ると良いでしょう。

でも、蕪(かぶ)を効率よく栽培するには条蒔きがおすすめす。

条蒔き

条間20㎝~30㎝で条蒔きして間引きながら栽培します。間引いた葉はカブの葉っぱとして収穫してください。

カブの葉はおいしい家庭野菜です。

茎が膨れてきたら小さなカブを収穫しながら、最終的に株間10㎝程度になるまで間引いていきます。

注意してください

密集しているカブを間引くときには根が絡まって隣のカブも一緒に抜いてしまわないようにやさしく引き抜いてください。

プランター栽培の場合

パラパラ蒔きしてしっかり土をかぶせておいてください間引きながら最終的に株間は10㎝前後です。

 

蕪(かぶ)の栽培で重要な防虫作業

かぶ栽培には欠かせない要素がいくつかありますが、私が思う最も重要な要素は防虫の作業です。冬場の栽培でも栽培初期はまだ気温も暖かくモンシロチョウなどが産卵場所を探して畑の周りを飛んでいます。苗を植えつけたらすぐにトンネル支柱やダンポールなどの支柱を使って不織布か防虫ネットを張ってください。

すこし面倒な作業ですが、これをやるのとやらないとでは全然結果が変わってきます。

苗を植えたらすぐにトンネルで対策してください。トンネルは追肥の時に少し開けたり、株が大きくなって圧迫されるようおになってきたら片方だけ外して解放してあげると良いでしょう。そうしておくと、真冬に雪が降る前にもう一度軽くかぶせてあげることができます。

蕪(株)は基本的に肥大した茎部が食材なので葉はいらないという方も多いと思いますが、私は冬の葉物野菜の中で株の葉が一番好きです。

蕪(かぶ)の葉は大変おいしい家庭野菜の一つだと思うので、できたら害虫被害がないほうがいいのです。

蕪(かぶ)の追肥と水やり 

追肥

1回目の追肥

1回目の追肥は草丈が5㎝を超えたころに行います。化成肥料か鶏糞役一握り、約50gから70g程度を毎回施肥していくと良いでしょう。条間に軽くまぶしていくイメージです。土となじませておくと肥料の効きが早くなります。

2回目以降の追肥

収穫や剪定のたびに、だいたい2週間に1度を目安に追肥してください。追肥の回数は当然、栽培期間により変わります。

プランターの場合株間にパラパラまくか空いたスペースに置き肥して軽く土になじませるイメージでOKです。

また、プランターに詰めて栽培している場合、追肥するスペースがない場合があります。そんな時は液体肥料を週1回の割合で併用するのが簡単です。

 

水やり

プランターで栽培する場合は特に水切れしやすいので注意してください。表面が乾いたらたっぷりと水やりして水切れをさせないのが栽培のポイントです。

畑での栽培の場合は通常水やりは必要ありませんが、植え付け間際の小さい苗の時や冬場の乾燥時期時期には適度に水やりしてください。

蕪(かぶ)栽培の支柱

トンネル支柱

支柱は必要ありません。あえて言うならトンネル支柱が必要です。

 

蕪(かぶ)の収穫 

蕪(かぶ)の収穫は茎が肥大してきたら収穫してください。大きさは品種によりますが、小さな品種も長く栽培すればするほど大きくなります。

あまり長く放置しているとおいしくなくなります。また、株間が狭いまま間引かずに長く放置しておくと、うまく丸くならないで縦長の卵型の蕪(かぶ)が出来てしまいます。ちなみに味は変わりませんが。

こまめに間引きながら早期収穫を心がけましょう。

 

蕪(かぶ)の害虫と駆除方法 

アブラムシ

アブラムシは春から夏の終わりごろまでに飛来して繁殖する害虫で、ほとんどの野菜に被害を与える害虫の代表的存在です。小さな個体が群集している様子がものすごく気持ち悪いと感じる方が多いと思います。

アブラムシの駆除方法

アブラムシにもたくさんの種類がいて、たくさんの種類のアブラムシが寄生します。いずれも株のエキスを吸引し、ウイルス性の病気を媒介するので駆除が必要です。

テントウムシの成虫はアブラムシを食べる益虫ですが、テントウムシがいることはアブラムシもいるということになるので注意してください。

無農薬で栽培する場合はガムテープで除去したり、牛乳を散布して窒息死させたり、木炭や竹炭を作る際に発生する煙の成分を冷却して得られた水溶液である木竹酢を散布したり、黄色い粘着力のある札を作物にぶら下げたり、銀色のマルチや光テープで囲ったり対処の方法はたくさんあります。

冬場の栽培はアブラムシの被害は少なく、秋口の苗がまだ小さいころにトンネル栽培することでアブラムシの被害は抑えられます。

ハダニ

ハダニはコナジラミやアブラムシと同様に葉の裏などに寄生して樹液を吸引する害虫です。梅雨明けから夏場に多く繁殖して被害を与えます。非常に小さく単体では見つけにくいのですが、数が増えてくると白くカスリ状に見えるので、この時点で被害に気付くことが多いので予防しておくことが大切です。

ハダニの除去方法

極端な乾燥状態を避けて適切な環境を維持しましょう。

 

コガネムシの幼虫

コガネムシの幼虫は土の中で根を食害し最悪の場合全てを枯らしてしまいます。成虫は葉を食害し繁殖も旺盛なので厄介な害虫です。見つけたら捕殺しましょう。

コガネムシの幼虫の駆除方法

耕しているときや掘り返しているときに出てきたら捕殺しておきましょう。

 

ヨトウムシ

アブラナ科の野菜が好物のヨトウムシですが、アブラナ科だけでなく多くの野菜を食い荒らします。

蛾の幼虫ですが昼間は株もとや土中に潜み、夜になると地上に現れます。だいたいは茶系の芋虫で中型から大型です。3㎝くらいから6㎝くらいのところでしょうか。

ヨトウムシの駆除方法

昼間は土中にいることが多いので駆除するのが難しく、また姿が見えないので出没していることすら気づかないことすらあるくらいです。見つけ次第捕殺することがおすすめです。虫の姿がないのに葉が虫食まれている状態を見たら土中にヨトウムシが潜んでいることをまず疑ってください。

 

タバコガの幼虫

タバコガの幼虫は7月から10月ごろに頻繁に表れ次々に葉や茎、実を食害する害虫です。小さい芋虫ですが食害されるとその被害は大きいので注意が必要です。

 

タバコガの駆除方法

捕殺するか薬品を使って除去するしかありません。農薬を使う場合はゼンターリ顆粒水和剤が広く野菜類に対応しています。

コナガ

コナガの幼虫は小さな緑色の芋虫で葉の裏について葉を食害します。葉の表面がかすれたようになり白っぽく見えるのが被害の特徴です。

コナガの駆除方法

コナガの幼虫を見つけたら橋などでつまんで捕殺してください。コナガが繁殖する前に防御することが重要で、不織布や防虫ネットをかけてトンネル栽培することで飛来して産卵するのを防いでください。

薬品は天然成分のSTゼンターリ顆粒水和剤(かりゅうすいわざい)がおすすめです。天然成分で有機栽培にも適しています。

オオタバコガ

オオタバコガの幼虫はコナガよりも大きい緑色の青虫でコナガ同様葉を食害します。

オオタバコガの駆除方法

見つけ次第捕殺してください。箸などを使うと簡単に捕まえることができます。トンネル栽培で飛来を防ぐか、さらに薬品を使う場合はオーガニック成分のSTゼンター顆粒水和剤がおすすめです。

アオムシ

アオムシは大きめの緑色の芋虫で、主にモンシロチョウの幼虫などです。

秋口に畑の周りに頻繁にやってきて卵を植え付ける黄色や白色の小さな蝶の幼虫です。

アオムシの駆除方法

産卵させないようにトンネル栽培で防御してください。当然ですが見つけたら捕殺してください。薬品はコナガなどと同じで、STゼンターリ顆粒水和剤が対応しています。

その他の害虫

カタツムリやナメクジなども柔らかい葉を食害します。ネキリ虫やダンゴムシも根や茎を食害し、ガの幼虫と同じような姿をしたハバチの幼虫も葉を食害します。

かわいいオンブバッタやコウロギ、緑色のコウロギらもケラと同様に害虫です。

 

蕪(かぶ)の病気

アブラナ科の野菜にはたくさんの病気がありますがここでは代表的なものを記載することにします。病名はたくさんありますが、いずれの病気もかかってしまってからの対応よりも常に予防しておくことが大切です。

予防としては、植え付け前に石灰や有機たい肥を多用して、健全なアルカリ性の土を作ることと、株の風通しを良くして害虫の除去をしっかりすることです。

①有機たい肥や石灰でしっかりした土作り

②剪定で風通しの良い環境を作る

③害虫を駆除してウイルスの媒介を予防する

④オーソサイドやダコニールなどの消毒剤やアーリーセーフやカリグリーンのような自然由来の有効成分を持つ薬剤を使用して予防する。

白さび病

葉の裏などに白い斑点が現れる病気です。低温でじめじめした環境で発生することが多く、夏場はほとんど発生することがありません。

白さび病の予防と対策

密集した栽培をさせ間引き栽培で風通しの良い環境にしてあげることで発生を防いでください。

予防にはダコニールの散布が対応しています。

うどん粉病

うどん粉病は野菜だけでなく植物全般に発生するウイルス性の病気で、葉に白い斑点が出て放置しておくと葉が真っ白にうどん粉をまとったようになっていき、いずれ枯死してしまう怖い病気です。ひどいときは隣接する他の植物にも感染して被害を広げる場合があるので早めの対策が必要です。

うどん粉病の対策

うどん粉病が毎年発生するような場合は発生前からの予防が大切です。極端な乾燥を避けて適切な環境を整えて管理してください。

アーリーセーフとカリグリーンが有効です。

 

灰色かび病

茎や葉が解けるように腐る病気で、進行が進むとやがて灰色のカビに覆われて枯死する病気です。高湿で風通しが悪い状態で発生し、病原菌はしおれた過花弁、害虫の食害の跡、チッソ過多により軟弱に育った組織から侵入することが多く、枯れた花をこまめに摘み取ったり殺菌剤を使う場合は、予防として消毒しておくのも有効です。

灰色かび病の対策

先ほども述べたように、風通しを良くして咲き終わった花弁はこまめに撤去することで環境は改善されます。発生した場合は枯れた部分は完全に取り除きましょう。

カリグリーンが有効です。

 

根こぶ病

アブラナ科特有の土壌障害で、根に小さなこぶがいくつもできてしまいます。生育不良を起こして最終的には枯れてしまいます。

根こぶ病の予防と対策

連作を避けて石灰を入れて土の力を上げてあげることが重要です。特にアルカリ性の土壌には発生しにくいので、栽培前に苦土石灰をしっかり施肥してください。

根こぶ病の予防には石原フロンサイド粉剤が有効です。石原フロンサイド粉剤は蕪(かぶ)をはじめキャベツや白菜などのアブラナ科の根こぶ病予防に広く対応しています。

 

蕪(かぶ)のコンパニオンプランツ 

蕪(かぶ)と相性のいいコンパニオンプランツ 

結球しないキク科の植物が虫よけに良いとされています。

サニーレタス

リーフレタス

サンチェ

エンダイブ

春菊

ミックスベイビーリーフなど

ハーブ類と花類

マリーゴールド(線虫よけ) サルビア(虫よけ) カモミール(虫よけ株を元気にする) ミント(虫よけ) 

蕪(かぶ)と相性の悪い植物

ニラやネギなどのネギ類の植物は混植に適していません。

蕪(かぶ)の前作に適している植物 

トウモロコシやマリーゴールドはアブラナ科野菜の前作に適した作物です。

蕪(かぶ)の後作に植えると良い野菜

ソラマメなどのマメ科の野菜やネギ類の野菜などが後作に良いとされています。

 

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