サイトアイコン 家庭菜園の仲達と家庭野菜宣言

オクラの育て方【花も実も楽しめるオクラ栽培は夏の家庭菜園で多収穫】

オクラの苗

オクラの花は大変綺麗です。

オクラは野菜では珍しいアオイ科の植物です。

アオイ科の植物には芙蓉や酔芙蓉、ハイビスカスなど、大輪の可憐な花を咲かせる植物が多いのですが、オクラの花も、ハイビスカスほど豪華ではありませんが、野菜の中では飛びぬけてきれいな、また、大型の花を咲かせます。

写真はハイビスカスの花です。

オクラの育て方【花も実も楽しめるオクラ栽培は夏の家庭菜園で多収穫】

オクラは夏の家庭菜園でひときわきれいな花を咲かせてくれる野菜で、

しかも咲いた花はほぼ100%実になってくれるので、次々にきれいな花が咲いて、次々と収穫できる大変優れた家庭野菜の一つです。

ナス科とウリ科が多い夏野菜の輪作計画の中に入れてやるといいですよ。

 

本日はご訪問ありがとうございます。このサイトは、家庭野菜をキーワードに家庭菜園での野菜の育て方や野菜を使った家庭料理などについて書き綴っています。

面白いなと思った方はお使いのブラウザーにブックマークなどして、ほかの記事もご覧いただけると嬉しいです。

ここからは本題の記事【オクラの育て方】をお楽しみください。

オクラの育て方【家庭菜園の予備知識】

 

オクラの育て方【栽培の基本情報】

野菜の種類 科目 適正土壌酸度 株間 連作障害 栽培難易度
オクラ アオイ科 ㏗6.0~㏗6.5 50㎝~60㎝以上 あり輪作1年 ★★☆☆☆

オクラの育て方【栽培の概要】

日照条件 日なた
生育の適正気温 30℃前後
発芽温度 25℃~30℃前後
水やり プランターの場合、乾いたらたっぷり水やり 
肥料 成長期は14日に1度化成肥料を条間に少量づつ
種まき時期 3月下旬(温暖地)~4月頃
植え付け適期 4月下旬(温暖地)~5月頃
収穫時期 7月~10月頃
栽培期間 150日以上可能 種まきから70に日くらいから収穫できる
開花から収穫までの期間 5日~7日くらい

オクラの育て方【植物の概要】

名称 別名など オクラ アメリカネリ 陸蓮根(おかれんこん)
科目属名  アオイ科トロロアオイ属
原産地 アフリカ北東部エチオピア
分類 熱帯では多年草であるが日本では冬越しできないため1年草扱い
樹高  50cm~200cm程度
その他特徴など 花が綺麗で観賞価値がある 丸オクラ 角オクラ 紫オクラなどの品種がある

 

オクラの育て方【家庭菜園の実践編】

 

オクラの年間栽培カレンダー

オクラの土と畑作り

苦土石灰や消石灰で土の酸度を中和する

土壌適正酸度は㏗値6.0~6.5と弱酸性から中性の土壌を好みます。栽培の2週間くらい前までに苦土石灰や消石灰をまいて中和しておきましょう。石灰の量は若干多めで、地面全体に振りかけるまたはかぶせる程度です。

石灰の中和と同時に化学肥料をまいてしまうと土の中で化学反応を起こして作物の成長に影響を与える可能性があるので、早いうちにまいておくのがBESTです。

堆肥と元肥を与えて土を耕しておきましょう

定植の7日くらい前までに土に堆肥として牛糞や鶏糞、豚糞などを与えてよく耕して、化成肥料を使う場合は元肥として10-10-10や14-14-14などの化成肥料を一株に対して1握り程度混ぜておきましょう。

元肥とは定植前に施す肥料のことで、同じ肥料でも堆肥とは土に栄養を与えてふかふかな土を作るのに適した肥料のことを指します。牛糞堆肥は土をふかふかにしてくれる堆肥としての特徴が強く、鶏糞は堆肥としての力はあまりありませんが、肥料分を多く含んでいます。豚糞堆肥はある意味万能で堆肥としても元肥としても大変有効な肥料です。

ここまでの作業は畑でもプランターでもだいたい同じです。

畑で栽培する場合は畝を作って水はけを良くしておきましょう

堆肥を入れてよく耕したら幅60cm~70cm高さ10cmほどの畝を作ります。畝を作ると水はけがよくなります。

畝ができたらマルチを敷いて地温を上げておきましょう

畑で栽培する場合黒色のマルチを敷いておくと地の温度を上げてくれるので定植後の成長が促進されます。また黒マルチは光を通さないので雑草の繁殖を防いでくれます。値段は少し上がりますがシルバーマルチもあり、こちらはアブラムシなどの光るものを避けて行動する一部の害虫の接近を予防する効果があります。

土の跳ね返りによる病気の侵入を防いでくれるのでマルチは有効で、さらに放置しておくとすぐに雑草が生えて手に負えなくなるので黒マルチは必須です。

 

オクラの種まき

基本的には直巻きがおすすめです。

しかしながら、畑やプランターが準備できていないときに蒔く場合は、発芽ポットなどで苗を作ってから植え替えることもできます。

ポットに蒔いて苗を作る場合

深さ3cm~5cmくらいで、土をしっかりかぶせて暗闇を作るイメージです。発芽を促進させるには複数の種を同時にポットに入れることです。

複数発芽させて間引いていくことをお勧めします。

3から5粒の種をポットに蒔いてください。

直接蒔く&点蒔きがおすすめ

先ほども書きましたが直蒔きがおすすめです。

畑に直巻きする場合は、 

株間50㎝~60㎝以上になるよう点蒔きしてください。

1か所に3から5粒程度蒔いて、間引きながら最終的に1本立ちさせましょう。

 

オクラの植え付け

オクラは比較的植え替えに弱い植物です。

直根性のデリケートな根で、根を触られるのを嫌います。植え付けの際は、できるだけ土を崩さないようにポットから出して植えつけましょう。

2本立ちなどの複数の苗があるポットの場合は、そのまま植え付けて、苗が定着してから、1本立ちに間引くようにしてください。

植穴をあける

苗の定植はポット苗植え付け用の器具や球根植え付け用の器具を使うと簡単です。

器具を使ってポットとだいたい同じ深さの植穴を作って植え付けます。

 

植穴に水を入れる

苗を植え付ける前に植穴に水を入れて畝にある程度水分を浸透させておきましょう。適当な量でOKです。こうしておくと定植後の苗が根張りしやすくなります。

苗を植え付ける

水が浸透したら苗を植え付けて、畑の土とポットの土の間に間隔が出来ないようにしっかりなじませておいてください。

オクラの株間 

オクラを畑で栽培する場合は株間50㎝~60㎝以上取ると良いでしょう。

オクラは葉を大きく広げます。株間は広めにとると良いでしょう。

株間50㎝~60㎝程度

株間についてのマメ知識

株間は野菜を植え付けるときに悩む要素の一つです。株間は野菜の特性によってさまざまで、その野菜の成長の仕方や草丈、横にどれだけ広がるかによって変わってきます。

植物の根張りの広がり具合は、地上での広がりがそのまま地下でも展開されていると考えてよいとされています。要するに地上で横に広がっている枝の先端と同じあたりまで根が張っているとゆうことだそうです。

オクラの仕立て方

オクラは、大きな葉を横に広げながらまっすぐ上に茎をのばして成長していきます。

栽培しているうちにいくつかの側枝が出てきますが、主枝を基準に、成育を見ながらバランスよく側枝を伸ばしてください。

側枝にも同じように花が咲いて実が付きます。もちろんしゅうかくもできますよ。

オクラの支柱

支柱は200㎜前後の支柱を用います。

枝から10㎝くらい離れた位置にまっすぐ1本の支柱を立て主枝を固定してください。

成長とともに主枝を誘引、固定していきます。

支柱はこれ1本で大丈夫です。

オクラの追肥

オクラは肥沃(ひよく)な土を好みます。次々に花を咲かせるので肥料ぎえさせないように注意してください。

オクラは根をまっすぐ下に深く伸ばし成長していく野菜です。

追肥するときは、株の周りにスコップや棒などで深めに数か所穴をあけて施肥してあげましょう。追肥の頻度は約2週間に一度くらいで、収穫終了まで続きます。

1回目の追肥

1回目の追肥は、苗の植え付けから2~3週間後くらいに行います。化成肥料か鶏糞役一握り、約50gから70g程度を毎回施肥していくと良いでしょう。

株の周り(10㎝~20㎝)をスコップで掘り、土となじませておくと肥料の効きがよくなります。

2回目以降の追肥

2週間に1度を目安に追肥してください。収穫の後などに軽く追肥と土寄せをしておくと良いでしょう。追肥量は1回目と同じ要領です。

オクラの肥料切れのサイン

オクラの葉を見るといくつかの切れ込みが入っています。

肥料切れを起こすと、丸みを帯びた葉の切れ込みが深くなります。

切れ込みが深くなったら、急いで即効性のある肥料を与えましょう。

また、

肥料切れをおこすと実がとぐろを巻いたように丸くなります。

こうなった実は取り除いて、すぐに追肥して下さい。

オクラの土寄せ

追肥のたびに除草を兼ねて軽く土寄せしてやるとすくすく育ちます。

オクラの水やり

プランターで栽培する場合は、特に水切れしやすいので注意してください。表面が乾いたらたっぷりと水やりして、水切れをさせないのが栽培のポイントです。

畑での栽培の場合は通常水やりは必要ありませんが、植え付け間際の小さい苗の時期には適度に水やりしてください。

 

オクラの収穫 

オクラの収穫適期

長さや大きさは品種によって異なりますが、実が成長してある程度の大きさ(通常6㎝~7cm)丸型のオクラは10㎝くらいになったら収穫します。

 

オクラは一般的に次から次へと花を咲かせて、その花がほとんど実になります。肥料切れさせないように注意しながら栽培を続けていきます。

オクラの葉の剪定

下葉が茂りだすと養分が花にうまくいきわたりにくくなります。

実は主枝と葉の脇に実りますが、収穫するときに、その実の脇にある長い葉も同時に摘み取りながら収穫します。

次に実になる花の脇にある1本の葉だけは残して、その下にある葉はすべて摘み取った状態になります。こうすることで、花に養分がいきわたりやすくなります。

 

オクラの害虫 

オクラの主な害虫と簡単な駆除方法をご紹介します。

アブラムシ

アブラムシは春から夏の終わりごろまでに飛来して繁殖する害虫で、ほとんどの野菜に被害を与える害虫の代表的存在です。小さな個体が群集している様子がものすごく気持ち悪いと感じる方が多いと思います。

アブラムシの駆除方法

アブラムシにもたくさんの種類がいて、たくさんの種類のアブラムシが寄生します。いずれも株のエキスを吸引し、ウイルス性の病気を媒介するので駆除が必要です。

テントウムシの成虫はアブラムシを食べる益虫ですが、テントウムシがいることはアブラムシもいるということになるので注意してください。

無農薬で栽培する場合はガムテープで除去したり、牛乳を散布して窒息死させたり、木炭や竹炭を作る際に発生する煙の成分を冷却して得られた水溶液である木竹酢を散布したり、黄色い粘着力のある札を作物にぶら下げたり、銀色のマルチや光テープで囲ったり対処の方法はたくさんあります。

冬場の栽培はアブラムシの被害は少なく、秋口の苗がまだ小さいころにトンネル栽培することでアブラムシの被害は抑えられます。

薬品を使う場合はアーリーセーフ、ベニカベジフルスプレー、ベニカベジフル乳剤などがオクラに対応しています。

おすすめはアーリーセーフです。アーリーセーフは自然由来の成分で構成されているオーガニック薬品です。

 

ハダニ

ハダニはコナジラミやアブラムシと同様に葉の裏などに寄生して樹液を吸引する害虫です。梅雨明けから夏場に多く繁殖して被害を与えます。非常に小さく単体では見つけにくいのですが、数が増えてくると白くカスリ状に見えるので、この時点で被害に気付くことが多いので予防しておくことが大切です。

ハダニの除去方法

ハダニの予防にはアーリーセーフが有効です。1本持っていると便利な薬品です。

コナジラミ

草花や野菜に広く寄生する小さな害虫です。一か所に無数に生息して一度に飛び立ちます。葉の裏に寄生して養分を吸い取るため葉がかすり状になり植物のお生育が悪くなります。放置しておくと野菜や花草を枯らしてしますこともあります。

コナジラミは植物の汁を吸って飛来するのでアブラムシ同様ウイルス性の病気を媒介したり、排せつ物の上にすす描画発生して葉や果実を黒く変色させる厄介者です。

コナジラミの除去方法

アブラムシ同様大量に発生したら無農薬での除去は難しく木竹酢や牛乳などを使用するか、天然成分で作られたオーガニック乳剤のアーリーセーフを使うのが最も効果的です。アーリーセーフは天然成分のヤシ油を成分にして作られた液体でハダニやアブラムシ、コナジラミなどの害虫の駆除と同時にうどん粉病の予防にも効果を発揮する優れものです。

カメムシ

触れると悪臭を放つ曲者で、年に3度くらい繁殖します。大量に発生すると手に負えない害虫で、ピーマンやシシトウの唐辛子類、特に鷹の爪に群集で生息しています。冬場は葉の裏などで成虫のまま冬越しして春先から活動を開始します。樹液を吸引する害虫です。

カメムシの駆除と対策

見つけ次第捕殺、唐辛子類などに群生している場合は薬剤をかけるのも一つの手です。枝を軽くゆするとすぐに落ちてしまうのですが、いつの間にかまた戻ってくるのでやっぱり捕殺するか、薬剤に頼るのかと思います。捕殺する場合は粘着テープを指にまいて触れてやるとある程度は取れますが、やっぱり落ちてしまいます。

手に負えなくなって薬剤の散布を考える場合、ベニカベジフル乳剤、スミチオン乳剤、マラソン乳剤、ベニカ水溶液などが有効です。

オクラにはベニカベジフル乳剤が対応しています。

どうしても被害がひどく薬品を使う場合はベニカベジフル乳剤を適量散布してください。

ネキリ虫

昼間は土中に潜んで夜になると地表に出てきます。地表の茎をかじっ足り食いちぎったりする害虫です。

ネキリ虫の駆除方法

耕しているときや掘り返しているときに出てきたら捕殺しておきましょう。被害が確認されたときはカブの周りを掘り返して出てきたら捕殺します。

薬品で予防する場合は、ネキリべイトが対応しています。

 

タバコガの幼虫

タバコガの幼虫は7月から10月ごろに頻繁に表れ次々に葉や茎、実を食害する害虫です。小さい芋虫ですが食害されるとその被害は大きいので注意が必要です。

タバコガの駆除方法

実に入ってしまうと撃退は不可能です。その身は取り除いてください。ミニ侵入する前であれば捕殺するか薬品を使って除去するしかありません。農薬を使う場合はゼンターリ顆粒水和剤が対応しています。

ヨトウムシ

アブラナ科の野菜が好物のヨトウムシですが、アブラナ科だけでなく多くの野菜を食い荒らします。

蛾の幼虫ですが昼間は株もとや土中に潜み、夜になると地上に現れます。だいたいは茶系の芋虫で中型から大型です。3㎝くらいから6㎝くらいのところでしょうか。

ヨトウムシの駆除方法

昼間は土中にいることが多いので駆除するのが難しく、また姿が見えないので出没していることすら気づかないことすらあるくらいです。見つけ次第捕殺することがおすすめです。虫の姿がないのに葉が虫食まれている状態を見たら土中にヨトウムシが潜んでいることをまず疑ってください。

 

オクラの病気

ここでは代表的なものを記載することにします。いずれの病気もかかってしまってからの対応よりも常に予防しておくことが大切です。

予防としては、植え付け前に石灰や有機たい肥を多用して、健全なアルカリ性の土を作ることと、株の風通しを良くして害虫の除去をしっかりすることです。

①有機たい肥や石灰でしっかりした土作り

②剪定で風通しの良い環境を作る

③害虫を駆除してウイルスの媒介を予防する

④オーソサイドやダコニールなどの消毒剤やアーリーセーフやカリグリーンのような自然由来の有効成分を持つ薬剤を使用して予防する。

 

うどん粉病

うどん粉病は野菜だけでなく植物全般に発生するウイルス性の病気で、葉に白い斑点が出て放置しておくと葉が真っ白にうどん粉をまとったようになっていき、いずれ枯死してしまう怖い病気です。ひどいときは隣接する他の植物にも感染して被害を広げる場合があるので早めの対策が必要です。

うどん粉病の対策

うどん粉病が毎年発生するような場合は発生前からの予防が大切です。うどん粉病になる前にアーリーセーフなどの液剤を散布しておくことが大切です。

アーリーセーフとカリグリーン、ベニカマイルドスプレーがオクラには有効です。

 

灰色かび病

茎や葉が解けるように腐る病気で、進行が進むとやがて灰色のカビに覆われて枯死する病気です。高湿で風通しが悪い状態で発生し、病原菌はしおれた過花弁、害虫の食害の跡、チッソ過多により軟弱に育った組織から侵入することが多く、枯れた花をこまめに摘み取ったり殺菌剤を使う場合は、予防として消毒しておくのも有効です。

灰色かび病の対策

先ほども述べたように、風通しを良くして咲き終わった花弁はこまめに撤去することで環境は改善されます。発生した場合は枯れた部分は完全に取り除きましょう。予防にはカリグリーンが有効です。カリグリーンは小松菜の灰色かび病に対応しています。

 

オクラのコンパニオンプランツ 

オクラと相性のいいコンパニオンプランツ 

野菜類

エダマメ

ニラ

ハーブ類と花類

マリーゴールド(線虫よけ)

バジル(アブラムシを引き寄せて隣接する野菜を守る)

ペチュニア

 

オクラの前作に適した植物

トウモロコシやマリーゴールドは、オクラだけではなくたくさんの種類の野菜の前作に適した作物です。

 

オクラの後作に植えると良い野菜

一般的にアオイ科の野菜はオクラ以外にはありません。オクラの連作だけ気を付けると他はどの野菜でも大丈夫です。

モバイルバージョンを終了