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里芋の育て方【半日陰や北側のスペースで栽培できる野菜!追肥や土寄せ収穫の時期など】

サトイモは半日陰でも十分育てられる数少ない野菜の一つです。私の場合家の北側の日当たりの悪い場所を利用して栽培しています。

日当たりが悪いといっても、夏場は午前中だけ日が当てっていて午後からは家の陰に入ります。冬は1日中日陰になるのでホウレンソウなどの栽培も難しい場所です。

里芋の育て方【半日陰や北側のスペースで栽培できる野菜!追肥や土寄せ収穫の時期など】

こんなところでもサトイモは毎年元気に育ってくれています。今年も連作する予定ですが、結果は追ってレポートしようと思います。本日は里芋の追肥や土寄せ、収穫時期などの育て方や病害虫についての記事になっています。。。。

本日はご訪問ありがとうございます。このサイトが面白いなと思った方はブックマークなどして、ほかの記事もご覧いただけると嬉しいです。ここからは本題の【育て方】記事をお楽しみください。

里芋の育て方【家庭菜園の予備知識】

里芋の育て方【栽培の基本情報】

野菜の種類 科目 適正土壌酸度 株間 連作障害 栽培難易度
サトイモ サトイモ科 ㏗5.5~㏗6.5 条間50㎝株間30㎝ あり 輪作3年~4年 ★★☆☆☆

里芋の育て方【栽培の概要】

日照条件 日なた(半日陰でもよく育つ)
生育の適正気温 20℃~30℃
発芽温度 15℃~30℃前後
水やり 熱帯の湿った環境を好む
肥料 多肥料を好む
種まき時期 球根状の種イモから育てる
植え付け適期 4月下旬~5月上旬ごろ
収穫時期 11月頃から翌年1月初旬ごろ
定植から収穫までの期間 180日~210日前後
開花から収穫までの期間 めったに花を咲かせない 

里芋の育て方【植物の概要】

名称 別名など サトイモ 里芋 芋茎芋 ハスイモ ハイモ ツルノコモ イエツイモ
科目属名  サトイモ科タロイモ属
原産地  熱帯アジア 東南アジア
分類 球根性 多年草
樹高  80㎝~150㎝くらい(地上部)
その他特徴など 肥大した球根部を収穫する

里芋の育て方【家庭菜園の実践編】

 

里芋の栽培カレンダー

里芋の土と畑作り

苦土石灰や消石灰は必要?

土壌適正酸度は㏗値5.5~6.5と弱酸性の土壌を好みます。

石灰は必要です。

サトイモの栽培では、石灰が欠乏すると生理障害である芽つぶれ症の発生リスクが高まります。

消石灰や苦土石灰は植え付けの2週間前までに施肥してください。石灰の中和と同時に化学肥料をまいてしまうと土の中で化学反応を起こして作物の成長に影響を与える可能性があるので、早いうちにまいておきましょう。

堆肥と元肥を与えて土を耕しておきましょう

定植の7日くらい前までに土に堆肥として牛糞や鶏糞、豚糞などを与えてよく耕して、化成肥料を使う場合は元肥として10-10-10や14-14-14などの化成肥料を一株に対して1握り程度まぶしておきましょう。

元肥とは定植前に施す肥料のことで、同じ肥料でも堆肥とは土に栄養を与えてふかふかな土を作るのに適した肥料のことを指します。牛糞堆肥は土をふかふかにしてくれる堆肥としての特徴が強く、鶏糞は堆肥としての力はあまりありませんが、肥料分を多く含んでいます。豚糞堆肥はある意味万能で堆肥としても元肥としても大変有効な肥料です。

ここまでの作業は畑でもプランターでもだいたい同じです。

畑で栽培する場合は畝を作って水はけを良くしておきましょう

堆肥を入れてよく耕したら幅60cm~70cm高さ10cmほどの畝を作ります。畝を作ると水はけがよくなります。

黒マルチは必要ありません。土寄せなどの作業が必要なのでマルチなしで栽培して、雑草が生えてきたらこまめに草引きしていきましょう。

 

植えつける前に種イモを準備する

サトイモの芽出し作業

サトイモやヤツガシラの種イモは、1個の種イモから1本の芽しか出てきません。ジャガイモのように1個のイモからいくつかの芽が出るわけではありません。1か所に1個づつ植えつけます。

また。種イモは植え付ける前に芽出ししておくと、より確実になります。

芽出しの手順
  1. 苗ポットに土を半分ぐらい入れる
  2. 芽が出る方を上にして種芋を半分ぐらいまで埋めておく
  3. 種芋が隠れるまで土をかける
  4. 土をかぶせたらたっぷり水やりする
  5. 芽が出るまで適度に水やりして乾燥させないでください

もちろん芽出しせずにそのまま植え付けることもできますよ。

 

里芋の植え付け

芽出しした種芋と芽出ししていない種芋

種芋の定植は芽出ししていても、していなくても同じ要領で行います。

種芋の定植

植穴をあける

苗の定植はポット苗植え付け用の器具や球根植え付け用の器具を使うと簡単です。深さは10㎝くらいです。

一般的には、種イモの成長点を上にして植えつけます。種芋の成長点を上にして埋め戻してください。

里芋の株間

一般的な株間についての予備知識

株間は野菜を植え付けるときになやむ要素の一つです。株間は野菜の特性によってさまざまで、だいたいはその野菜の成長の仕方や草丈、横にどれだけ広がるかによって変わってきます。

植物の根張りの広がり具合は、地上での広がりがそのまま地下でも展開されていると考えてよいとされています。要するに地上で横に広がっている枝の先端と同じあたりまで根が張っているとゆうことだそうです。

里芋の株間は

畑で栽培する場合は条間40㎝で株間50cm取ると良いでしょう。

 

里芋の土寄せと追肥

サトイモは植え付けた種芋の上に新しい芋を付けていきます。土寄せしながら栽培して、サトイモが土から出てこないようにしてください。サトイモ栽培では、土寄せがポイントです。

土寄せのタイミング

追肥のたびに土寄せするお良いでしょう。追肥の後に土地寄して、肥料と土をなじませる作業と土寄せの作業を一度にできるので一石二鳥です。

1回目の土寄せと追肥

一回目の追肥は、本葉は2~3枚になったころ行います。

一回の追肥量は、1平米当たり化成肥料で50gから60gぐらいを目安に株間に埋め置くように与え軽く土をかぶせておきます。追肥し軽く土寄せしておきます。

脇芽の処理方法

地面から複数の芽が出ているときは、一番太い主茎だけを残してその他の脇芽は早いうちに引き抜くか、土寄せの際に土に埋めておくと良いでしょう。

とにかく1本だけに残しておいて養分を集中させることが大切です。

2回目の土寄せと追肥

1回目の追肥から2~3週間後くらいの時期で、本葉が5枚から6枚のころ、株と株の間に施肥して土をかぶせておきます。また、その時も同時に株元に土寄せしておきます。2回目の土寄せはしっかり行い徐々に高畝にしていきましょう。

高畝にすることが重要

2回目の追肥の後にしっかり土寄せするか、増土してしっかりと株もとにに土をかぶせましょう。この作業がサトイモを大きく育てるポイントです。

3回目の土寄せと追肥

6月の下旬ごろ3日回目の追肥をします。2回目の追肥から約2~3週間後、だいたい20日前後です。

今度はカブの外側に同じように施肥して、土寄せしておきます。このころには葉が大きく育っているので、土寄せもしっかりとして高畝を作っておきます。

 

袋栽培の場合はこうすると簡単【関連する予備知識として】

袋栽培の場合、植え付けの時は土を半分ぐらい入れて、袋の口をロールアップ?しておけば便利ですよ。

土を追加するときはロールアップした口を戻していけばいいだけです。

 

里芋の水やり

地植えの場合水やりは3段階と考えてください。

  1. 植え付け間際は、毎日たっぷり水やりする
  2. 梅雨時は水やりを休んでもいい
  3. 梅雨が明けたら乾燥対策をするか毎日たっぷり水やりする

栽培初期の植え付け間際は、たっぷり水やりして、梅雨時の甘が続く日は水やりの心配はいりませんが、梅雨が明けて、夏場に日照りが続いたら、その時はたっぷり水やりしてあげましょう。

サトイモは水分を置く含んだ土が好きで、乾燥には弱いので乾燥させないようにしてください。

里芋の乾燥対策

7月ごろから子芋が大きくなります。サトイモは熱帯の植物で大変水を欲しがる野菜です。乾燥には弱いので夏場は敷き藁やマルチなどで土を乾燥させないように注意してたくさん水やりしてやりましょう。敷き藁を使わない場合は、乾燥しないように水やりしてください。

 

里芋の収穫 

サトイモもまた収穫時期の判断が難しい野菜です。

収穫をするタイミングのサイン

土の中でサトイモがどんな状態になっているかは、掘り返してみないとわかりませんが、気温の低下と地上部の変化を見て収穫時期の判断をすることが出来ます。

地上部が枯れて倒れてきたらそろそろ収穫のサインです。

また、サトイモは寒さに弱いので霜が降りる前に収穫しておきましょう。

掘り返しの方法

あらかじめサトイモの残った茎をすべて切っておくと収穫しやすくなります。

株もとから少し離れたところの一度スコップを入れます。この時、スコップを入れる位置が株に近すぎるとサトイモを傷めてしまう場合があるので注意して下さい。

今度はスコップを入れた反対の場所にもう一度スコップを入れます。

今度は手この力を利用するようにスコップを手前に倒して株ごと持ち上げます。

掘り起こした株は、周りの土を払って根をはさみで切り落とすといいでしょう。

残った茎は包丁で切り落して芋を手でちぎると完成です。

サトイモの場合株の中心にある大きな親芋に、たくさん残芋がついているのですが、一般的に恋もが食材として使われます。親芋も食べられるのですが、どちらかと言うとホクホク下食感で一般的に流通しているサトイモとは違います。

親芋は、来年の種イモとして植え付けられることが多いようです。私もサトイモは親芋をいつも植えつけています。

 

収穫後の貯蔵方法

収穫した里芋は水はけのよい畑の端に深さ60㎝くらい以上の穴を掘って埋めておくと、翌年の種イモとして4月まで保管できます。

種芋をネットに入れて埋めておくと掘り起こすときにうまく掘り返すことが出来ます。

また、食べきれなかった食用の芋も同じように埋めておいて、食べる量を掘り起こしながら消費することができます。畑にそのまま置いておくと、寒さで腐ってしまう場合が多いので、掘り起こして深く埋めておいたほうが安全です。

 

里芋の害虫 

アブラムシ

アブラムシは春から夏の終わりごろまでに飛来して繁殖する害虫で、ほとんどの野菜に被害を与える害虫の代表的存在です。小さな個体が群集している様子がものすごく気持ち悪いと感じる方が多いと思います。

アブラムシの駆除方法

アブラムシにもたくさんの種類がいて、サトイモ科の野菜には、ワタアブラムシが寄生します。ワタアブラムシは葉や茎からエキスを吸引し、ウイルス性の病気を媒介するので駆除が必要です。

テントウムシの成虫はアブラムシを食べる益虫ですが、テントウムシがいることはアブラムシもいるということになるので注意してください。

無農薬で栽培する場合はガムテープで除去したり、牛乳を散布して窒息死させたり、木炭や竹炭を作る際に発生する煙の成分を冷却して得られた水溶液である木竹酢を散布したり、黄色い粘着力のある札を作物にぶら下げたり、銀色のマルチや光テープで囲ったり対処の方法はたくさんあります。

手に負えなくなって薬剤の散布を考える場合、ベニカベジフル乳剤、スミチオン乳剤、ベニカ水溶液などが有効です。

サトイモやヤツガシラにはアーリーセーフ、ベニカマイルドスプレー、ベニカベジフル乳剤、がそれぞれ対応しています。どうしても被害がひどく、薬品を使う場合は適量散布してください。

 

アブラムシ駆除のお方法は別の記事に詳しく記載したいと思いますのでそちらの記事を参照してください。

 

ヨトウムシ

アブラナ科の野菜が好物のヨトウムシですが、アブラナ科だけでなく多くの野菜を食い荒らします。

蛾の幼虫ですが昼間は株もとや土中に潜み、夜になると地上に現れます。だいたいは茶系の芋虫で中型から大型です。3㎝くらいから6㎝くらいのところでしょうか。

写真はさなぎです。見つけたら捕殺しておくと良いでしょう。

ヨトウムシの駆除方法

昼間は土中にいることが多いので駆除するのが難しく、また姿が見えないので出没していることすら気づかないことすらあるくらいです。見つけ次第捕殺することがおすすめです。虫の姿がないのに葉が虫食まれている状態を見たら土中にヨトウムシが潜んでいることをまず疑ってください。

 

ハダニ

ハダニはコナジラミやアブラムシと同様に葉の裏などに寄生して樹液を吸引する害虫です。梅雨明けから夏場に多く繁殖して被害を与えます。非常に小さく単体では見つけにくいのですが、数が増えてくると白くカスリ状に見えるので、この時点で被害に気付くことが多いので予防しておくことが大切です。

ハダニの除去方法

ハダニ予防にはアーリーセーフが有効です。

 

ネキリ虫

昼間は土中に潜んで夜になると地表に出てきます。地表の茎をかじっ足り食いちぎったりする害虫です。

ネキリ虫の駆除方法

耕しているときや掘り返しているときに出てきたら捕殺しておきましょう。被害が確認されたときはカブの周りを掘り返して出てきたら捕殺します。

薬品で予防する場合は、ネキリエイトとダイアジノン粒剤をあらかじめ適量を土に混ぜておくと効果的です。

コナジラミ

草花や野菜に広く寄生する小さな害虫です。一か所に無数に生息して一度に飛び立ちます。葉の裏に寄生して養分を吸い取るため葉がかすり状になり植物のお生育が悪くなります。放置しておくと野菜や花草を枯らしてしますこともあります。

コナジラミは植物の汁を吸って飛来するのでアブラムシ同様ウイルス性の病気を媒介したり、排せつ物の上にすす描画発生して葉や果実を黒く変色させる厄介者です。

コナジラミの除去方法

アブラムシ同様大量に発生したら無農薬での除去は難しく木竹酢や牛乳などを使用するか、アーリーセーフを使います。

スズメガの幼虫

スズメガの幼虫は大型の幼虫で体調8㎝以上のものも存在しています。

植えの写真は中齢の幼虫で老齢幼虫になると背中に黄色い筋が入りセスジスズメなどと呼ばれます。

 

里芋の病気

いくつかの病気や生理障害ありますがここではかかりやすい代表的なものを記載することにします。いずれの病気もかかってしまってからの対応よりも常に予防しておくことが大切です。

予防としては、植え付け前に石灰や有機たい肥を多用して、健全なアルカリ性の土を作ることと、株の風通しを良くして害虫の除去をしっかりすることです。

①有機たい肥や石灰でしっかりした土作り

②剪定で風通しの良い環境を作る

③害虫を駆除してウイルスの媒介を予防する

④オーソサイドやダコニールなどの消毒剤やアーリーセーフやカリグリーンのような自然由来の有効成分を持つ薬剤を使用して予防する。

 

うどん粉病

うどん粉病はウリ科の野菜などに多く発生するウイルス性の病気で、葉に白い斑点が出て放置しておくと葉が真っ白にうどん粉をまとったようになっていき、いずれ枯死してしまう怖い病気です。ひどいときは隣接する他の植物にも感染して被害を広げる場合があるので早めの対策が必要です。ウリ科の植物だけでなく多くの植物に発生する怖い病気です。

うどん粉病の対策

うどん粉病が毎年発生するような場合は発生前からの予防が大切です。うどん粉病になる前に消毒薬を散布しておくことが大切です。

予防にはアーリーセーフやカリグリーン、ベニカマイルドスプレーが有効です。

 

 

里芋のコンパニオンプランツ 

里芋と相性のいいコンパニオンプランツ 

ショウガ

サトイモやヤツガシラとショウガはどちらも半日陰から日陰を好む野菜で、特にショウガは里芋やヤツガシラの葉が作る日陰でもよく育ちます。単独で育てるよりもお互い生育が良くなるといわれています。混植するときはそれなりに、より多くの肥料が必要になります。

夏場に栽培するダイコン

梅雨明けに種まきして9月に収穫するダイコンは、サトイモやヤツガシラの作る日陰でもよく育ちます。ただしサトイモに土寄せすることを考えて種まきする場所を吟味する必要があります。

里芋と相性の悪いコンパニオンプランツ 

サトイモやヤツガシラは、どうしても夏場に日陰を作ってしまうので、他の夏野菜との混植には向きません。

トマト

必要な水分の量が違いすぎるので遠ざけて栽培してください。

里芋の前作に適している植物 

サトイモやヤツガシラにはミナミネグサレセンチュウの被害が多く発生します。輪作を考えるときはセンチュウへの効果を考慮してください。

落花生

落花生との輪作で土中のセンチュウ密度を抑えることが出来るようです。

サツマイモ

ミナミネグサレセンチュウに抵抗性のあるサツマイモ品種と輪作することでセンチュウ被害を抑えることが出来るようです。

里芋の後作に植えると良い野菜

サトイモは栽培期間が長く収穫期を迎えるころには、冬野菜の種まきや植え付けはもう終わっています。スナップエンドウや絹さやはかろうじて間に合うのですが、こちらは残留肥料が心配です。

また、サトイモと他の野菜の根本的に違うところの一つに日照条件があります。また、私は家庭菜園で北側の比較的日当たりの悪い場所を利用してサトイモを栽培しているのですが、スナップエンドウなどには向かない場所なのです。

サトイモやヤツガシラの輪作を考えたときに、センチュウの制御を目的とすると、相性の良い野菜は先ほど記載した落花生やサツマイモなのですが、どちらも日照条件が合いません。今のところ結局毎年その場所でサトイモとヤツガシラを栽培しています。

 

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