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トマトの育て方【トマト栽培には生理障害?病気?害虫被害?連作障害?色々有ります】

家庭菜園の定番野菜をひとつ挙げてくださいとお尋ねすると、トマトと答える人も結構いるのではないでしょうか。夏の家庭菜園で人気の野菜はたくさんあるのですが、トマトはナス、キュウリなどと人気を分け合う、言わば、夏の家庭菜園の主役的存在です。

園芸店の苗売り場でも毎年5月ごろになるとたくさんの種類のトマトが店先に並んでいます。大きさも小さいミニトマトから中玉、ホーム桃太郎のような大玉のトマトまで、また色や形も様々で今年はどれを育てるかは毎年悩むところです。トマトの栽培は玉が大きくなればなるほど若干作業が増えますがポイントさえ押さえておけばそんなに難しくはありません。特に栽培初期段階は割とスムーズに進むケースが多いのですが、8月くらいからだんだん異変が生じてくるのが多いようです。

トマトの育て方【トマト栽培には生理障害?病気?害虫被害?連作障害?色々有ります】

トマト栽培でポイントになってくるのは、脇芽かきと肥料、水やりなどの栄養吸収のバランスです。トマトには栄養吸収の状態によって発生する生理障害が多いのので、そこらへんに気を付けて長く栽培できるように頑張りましょう。うまくやれば秋口ごろまで収穫できますよ。

本日はご訪問ありがとうございます。このサイトが面白いなと思った方はブックマークなどして、ほかの記事もご覧いただけると嬉しいです。ここからは本題の記事【トマトの育て方】をお楽しみください。

 

トマトの育て方(大玉トマト)【家庭菜園の予備知識編】

トマト栽培の基本情報

野菜の種類 科目 適正土壌酸度 連作障害 栽培難易度
トマト ナス科 6.0~6.5 あり 輪作4年~5年 ★★★☆☆

トマト栽培の概要

日照条件 日なたを好む
生育の適正気温 20℃~30℃前後(夜間は10℃~20℃くらい)
発芽温度 20℃~30℃
水やり 水やりには注意が必要 乾燥気味に育てる
肥料 多肥料による障害が出やすいので注意
種まき時期

2月下旬~4月(家庭菜園では接木苗がおすすめ)

植え付け適期 4月下旬~5月中旬
収穫時期 7月~9月ごろと長期にわたり収穫できる
定植から収穫までの期間 60日から90日前後
開花から収穫までの期間 45日~60日前後

 

トマトの育て方(大玉トマト)【植物の概要】

名称 別名など 大玉トマト トマト
科目属名  ナス科ナス(トマト)属
原産地  南米アンデス地方の山岳部
分類 一年草の果菜 半耐寒性
樹高  30cm~2m
その他特徴など 連作障害が出やすく輪作期間が長い いろんな形の品種がある 乾燥から雨などで急激に水分を吸収すると実が割れるので注意

 

代表的な大玉トマトの品種

トマトは家庭菜園には欠かせない人気の野菜です。ミニトマトにはたくさんの種類がありますが大玉トマトは以外とシンプルです。

家庭菜園におすすめの品種

品種では桃太郎が有名ですが、家庭菜園でも栽培しやすいように改良されたホーム桃太郎という品種も出回っています。どちらにしても接木の苗をおすすめします。

トマトの育て方(大玉トマト)【家庭菜園の実践編】

トマトの栽培カレンダー

トマトの土と畑作り

苦土石灰や消石灰で土の酸度を中和する

土壌適正酸度は㏗値6.0~6.5と弱酸性の土壌を好みます。栽培の2週間くらい前までに苦土石灰や消石灰をまいて中和しておきましょう。石灰の量は地面全体に軽く振りかけるまたはかぶせる程度でOKです。

石灰の中和と同時に化学肥料をまいてしまうと土の中で化学反応を起こして作物の成長に影響を与える可能性があるので、早いうちにまいておくのがBESTです。

堆肥と元肥を与えて土を耕しておきましょう

定植の7日くらい前までに土に堆肥として牛糞や鶏糞、豚糞などを与えてよく耕して、化成肥料を使う場合は元肥として10-10-10または14-14-14の化成肥料を一株に対して1握り程度まぶしておきましょう。

元肥とは定植前に施す肥料のことで、同じ肥料でも堆肥とは土に栄養を与えてふかふかな土を作るのに適した肥料のことを指します。牛糞堆肥は土をふかふかにしてくれる堆肥としての特徴が強く、鶏糞は堆肥としての力はあまりありませんが、肥料分を多く含んでいます。豚糞堆肥はある意味万能で堆肥としても元肥としても大変有効な肥料です。科学

ここまでの作業は畑でもプランターでもだいたい同じです。

畑で栽培する場合は畝を作って水はけを良くしておきましょう

堆肥を入れてよく耕したら幅60cm~70cm高さ10cmほどの畝を作ります。畝を作ると水はけがよくなります。

畝ができたらマルチを敷いて地温を上げておきましょう

畑で栽培する場合黒色のマルチを敷いておくと地の温度を上げてくれるので定植後の成長が促進されます。また黒マルチは光を通さないので雑草の繁殖を防いでくれます。値段は少し上がりますがシルバーマルチもあり、こちらはアブラムシなどの光るものを避けて行動する一部の害虫の接近を予防する効果があります。

トマトは真夏の野菜です。この時期は放置しておくとすぐに雑草が生えて手に負えなくなるので黒マルチは必須です。

 

トマトの種まき

トマトは種まきから育てない方がいい

トマトは連作障害が強い野菜です。4年~5年あけて輪作することをお勧めします。かといってもスペースが限られた家庭菜園では5年に一度しか栽培できないなんて考えられません。トマトは毎年育てたいですよね。

家庭菜園では接木苗を使うと安心です。

これはタイトルにもあった一つ目の問題の【連作障害を回避する】方法で、一番簡単に接木の苗を購入することで解決してくれます。

それでも種まきはから始める場合は

トマトをプランターなどで単年だけ栽培するなら、高価な接木苗を使わなくてもOKです。さらには種から育てることもできるでしょう。

種まきはその他の野菜とそう変わりません

もちろん直接プランターや畑にまくこともできますが、直接蒔くよりもポットで苗を育ててから定植したほうが安心で経済的です。

 

種まき

プランターや畑に直巻きする場合もポットに苗を作る場合も要領はほぼ同じで、深さ3cm~5cmくらいで、土をしっかりかぶせて暗闇を作るイメージです。発芽を促進させるには複数の種を同にポットに入れることです。複数発芽させて間引いていくことをお勧めします。トマトの場合パラパラまくイメージでOKです。

注意すること

水やりで種が飛び出さないように土を上からしっかり押さえておきましょう。また、トマトの場合めったにありませんが、鳥などに種を食べられないように不織布などでカバーしておくと安心です。

 

トマトの植え付け

定植の仕方は基本的にその他の夏野菜と同様と考えてください。

植穴をあける

苗の定植はポット苗植え付け用の器具や球根植え付け用の器具を使うと簡単です。

器具を使ってポットとだいたい同じ深さの植穴を作って植え付けます。

 

植穴に水を入れる

苗を植え付ける前に植穴に水を入れて畝にある程度水分を浸透させておきましょう。適当な量でOKです。こうしておくと定植後の苗が根張りしやすくなります。

農薬

好みですが無農薬にこだわらずに低農薬を許容する場合は、水を入れる前に植穴にオルトラン粒剤やスミフェート粒剤、スターガード粒剤のような浸透移行型の殺虫剤の中から栽培する野菜に対応した薬品を入れておくと栽培初期の害虫予防になります。

栽培初期のアブラムシの被害が気になり、低農薬を許容する場合はオルトラン粒剤を株もとに入れてあげましょう。オルトラン粒剤はトマトに公式対応している浸透移行型薬品です。

 

株間

株間は野菜を植え付けるときになやむ要素の一つです。株間は野菜の特性によってさまざまで、だいたいはその野菜の成長の仕方や草丈、横にどれだけ広がるかによって変わってきます。

植物の根張りの広がり具合は、地上での広がりがそのまま地下でも展開されていると考えてよいとされています。要するに地上で横に広がっている枝の先端と同じあたりまで根が張っているとゆうことだそうです

 

トマトの株間

トマトは草丈2mくらいに成長します。1本ないし2本仕立てにする場合は、株間50cm~60cm取ると良いでしょう。

トマトの仕立て方

トマトは1本から2本仕立てや欲張りな4本以上仕立てで育てる事もできます。家庭菜園で一般的なのは1本か2本仕立てす。それ以上になるとスペースも必要で栽培がむずかしくなってしまします。実際は欲張らず1本仕立てで育てるのがいいのではないでしょうか。

1本仕立て

1本仕立てで育てる場合は出てくる脇芽をすべて取っていきます。とにかく出てきた脇芽は全部取るだけで非常に簡単です。 

途中でどちらが脇芽でどちらが主茎かわからないくらい脇芽が出てきます。こんな時は葉に近いほうがだいたい脇芽です。切るときは誤って主茎を傷つけないように、はさみを使って切りましょう。

2本仕立て

2本仕立ての場合は、上に伸びる主枝と、主枝の一番花が咲くあたりの脇芽を1本残して、主枝に出たその他の脇芽はすべて摘み取ります。主枝と1本の脇芽をのばしていく仕立て方が2本仕立てです。

トマトの支柱

トマトの栽培に合掌型支柱がおすすめです。

合掌型支柱の立て方については別の記事で説明していますのでそちらをご覧ください。

合掌型支柱の立て方¦キュウリなど夏野菜全般に活躍する合掌型支柱はトマトの栽培にも使えるが1つ注意が必要

 

トマトの誘引

トマトの誘引は支柱に主枝を結びながら栽培していきます。実が出来て大きくなってくるとその部分が重くなってきます。花房が付いている前後で結んでおくと後々バランスがよくなります。

トマトの受粉と摘果

トマトは自然に受粉しても実になってくれますが、すべての花が実になるわけではありませんが、トマトの花弁にはたくさんの花が咲いているのでそのすべてが実にならなくても十分な収穫量が得られます。

植物ホルモン剤であるトマトーンなどをかけてやると収穫量が増えるのですが、使わなくても家庭菜園では十分な数の実がなります。

ホルモン剤は農薬ですが、薬剤を許容する場合で、収穫量を増やしたい場合使用します。ナスの石ナス予防にもなり、トマトの着果促進に優れた効果を発揮するトマトーンがおすすめです。

大玉トマトは摘果してひと房に4個くらい残して実が小さいうちに摘果してやると、栄養がいきわたり1個1個が大きく立派なトマトが取れます。でもせっかく実ったのにもったいないですね。

仮に摘果しなくても大きさは小さくなりますがたくさん採れるのでどちらにするかはあなたしだいです。

トマトの脇芽かき

トマトは放置しておくと脇芽が次々に出てきます。しばらくするとその脇芽にも花が咲いて実がなるのですが、あまりたくさんの脇芽を伸ばしていくと肝心な身に養分がいかない状態が続き実が大きくならないので脇芽は取っていって、できるだけ養分を実の成長に集中させた方が効率よく収穫できます。

1本仕立てで栽培するのであれば残した1本の主茎を伸ばすのですが、出る脇芽はすべて摘み取っていきましょう。

摘み取った脇芽は差し穂として利用できます。トマトの苗の増やし方については別の記事にまとめていますのでそちらをご覧ください。

トマトの挿し木 増やし方

 

トマトの追肥

ナスは多肥料を好みますがトマトは少し違います。トマトは追肥のタイミングが重要な野菜です。タイミングだけではなく、チッソやリン、マグネシウムなどの要素が足りなかったり、多すぎたりしたときの障害が非常に出やすいので、追肥が難しいのです。

肥料過多と肥料不測

トマトが肥料不足になっているか、肥料過多になっているかの見極めは、トマトの苗を見るとある程度分かります。トマトの追肥は基本的には3週間に1度くらいの割合で行うといいのですが、実際には株の色や形を見ながら調整していきます。

トマトの肥料過多、肥料不足の見極め方

トマトの株の姿を見てわかる肥料過多、肥料不測の見極め方を簡単にご紹介しておきます。

 

肥料が正常に生きわってりるトマト

適度に肥料が生き割っているトマトの状態は、茎が極端に太すぎず、また細すぎず、葉が軽く下に曲がっています。

 

トマトの肥料過多の目安

肥料過多になると茎が太くなり、葉に凹凸ができて内側にまいてきます。全体的に色が濃い緑色になってきます。

 

トマトの肥料不足の目安

茎は細く、葉がやや上向きになってきます。色は薄くなっています。

 

1回目の追肥

トマトの1回目の追肥は1番花に咲いた花が実になって膨れかけてきたころに行います。具体的には実がピンポン玉より少し小さいころに行います。このころはまだ肥料過多などのサインは出てない頃だと思います。

2回目以降の追肥

2回目以降の追肥の目安は役3週間に1度ですが、肥料過多、肥料不足のサインを見ながら、肥料過多の場合は追肥を1週間見送り様子を見ましょう。また、肥料不足の場合はすぐに追肥してください。

 

トマトの水やり

地植えの場合通常は水やりの必要はありません。乾燥気味に育てるのがいいのですが、苗が小さいうちは根張りも小さいので乾き気味になったら水やりしてあげましょう。プランター栽培の場合は、表面が乾いたら水やりしてください。決してやりすぎず、また乾きすぎると尻腐れ病の症状が出ることもあります。注意してください。

また、実がついているときは、乾燥状態から急激に水分を吸収すると実が割れてしまうので注意しましょう。

 

トマトの収穫

トマトの収穫は実が大きくなって、赤く熟してきたら収穫しましょう。害虫に食べられたり割れてしまう前に早期収穫を目指しましょう。

一つの房に複数の実がなりますが、実が熟すタイミングは1個1個違います。

できれば実を房ごと一度に収穫したいところですが、一個一個熟したものから収穫したほうがいろんなリスクを回避できるで合理的です。

 

トマトの主な害虫

アブラムシ

アブラムシは春から夏の終わりごろまでに飛来して繁殖する害虫で、ほとんどの野菜に被害を与える害虫の代表的存在です。小さな個体が群集している様子がものすごく気持ち悪いと感じる方が多いと思います。

アブラムシの駆除方法

アブラムシにもたくさんの種類がいて、トマトにはたくさんの種類のアブラムシが寄生します。いずれも株のエキスを吸引し、ウイルス性の病気を媒介するので駆除が必要です。

テントウムシの成虫はアブラムシを食べる益虫ですが、テントウムシがいることはアブラムシもいるということになるので注意してください。

無農薬で栽培する場合はガムテープで除去したり、牛乳を散布して窒息死させたり、木炭や竹炭を作る際に発生する煙の成分を冷却して得られた水溶液である木竹酢を散布したり、黄色い粘着力のある札を作物にぶら下げたり、銀色のマルチや光テープで囲ったり対処の方法はたくさんあります。

手に負えなくなって薬剤の散布を考える場合、ベニカベジフル乳剤、スミチオン乳剤、マラソン乳剤、ベニカ水溶液などが有効です。

トマトにはマラソン乳剤が対応しているのでおすすめです。どうしても被害がひどく、薬品を使う場合はマラソン乳剤を適量散布してください。

より安全な薬品を好む場合は、アーリーセーフもナスのアブラムシに対応しています。アーリーセーフは天然ヤシの成分から抽出した液体です。

アブラムシ駆除のお方法は別の記事に詳しく記載したいと思いますのでそちらの記事を参照してください。

 

 

テントウムシだまし

テントウムシはアブラムシを食べる益虫ですが、このテントウムシだましは益虫ではありません。形はテントウムシに似ていますが、背中が柔らかく、アブラムシを食べません。早茎を食害する害虫で、色は赤色なのですが背中には黒い星がたくさんあり、28星(にじゅうやほし)てんとうなどとも呼ばれています。

にじゅうやほしテントウの幼虫も葉を食べる害虫です。

テントウムシだましの駆除方法

農薬を使用する場合はベニカベジフルスプレーが有効です。トマトに対応しており、収穫前日まで使用できるようですが?どうでしょうか。ご利用は控えめにがいいのではないでしょうか。

 

コガネムシの幼虫

コガネムシの幼虫は土の中で根を食害し最悪の場合全てを枯らしてしまいます。成虫は葉を食害し繁殖も旺盛なので厄介な害虫です。見つけたら捕殺しましょう。

コガネムシの幼虫の駆除方法

耕しているときや掘り返しているときに出てきたら捕殺しておきましょう。

 

ヨトウムシ

アブラナ科の野菜が好物のヨトウムシですが、アブラナ科だけでなく多くの野菜を食い荒らします。蛾の幼虫ですが昼間は株もとや土中に潜み、夜になると地上に現れます。だいたいは茶系の芋虫で中型から大型です。3㎝くらいから6㎝くらいのところでしょうか。

ヨトウムシの駆除方法

昼間は土中にいることが多いので駆除するのが難しく、また姿が見えないので出没していることすら気づかないことすらあるくらいです。見つけ次第捕殺することがおすすめです。虫の姿がないのに葉が虫食まれている状態を見たら土中にヨトウムシが潜んでいることをまず疑ってください。

 

コナジラミ

草花や野菜に広く寄生する小さな害虫です。一か所に無数に生息して一度に飛び立ちます。葉の裏に寄生して養分を吸い取るため葉がかすり状になり植物のお生育が悪くなります。放置しておくと野菜や花草を枯らしてしますこともあります。

コナジラミは植物の汁を吸って飛来するのでアブラムシ同様ウイルス性の病気を媒介したり、排せつ物の上にすす描画発生して葉や果実を黒く変色させる厄介者です。

コナジラミの除去方法

アブラムシ同様大量に発生したら無農薬での除去は難しく木竹酢や牛乳などを使用するか、天然成分で作られたオーガニック乳剤のアーリーセーフを使うのが最も効果的です。アーリーセーフは天然成分のヤシ油を成分にして作られた液体でハダニやアブラムシ、コナジラミなどの害虫の駆除と同時にうどん粉病の予防にも効果を発揮する優れものです。

 

タバコガの幼虫

タバコガの幼虫は7月から10月ごろに頻繁に表れ次々に葉や茎、実を食害する害虫です。小さい芋虫ですが食害されるとその被害は大きいので注意が必要です。

 

タバコガの駆除方法

実に入ってしまうと撃退は不可能です。その身は取り除いてください。ミニ侵入する前であれば捕殺するか薬品を使って除去するしかありません。農薬を使う場合はゼンターリ顆粒水和剤がトマトに対応しています。

 

ハダニ

ハダニはコナジラミやアブラムシと同様に葉の裏などに寄生して樹液を吸引する害虫です。梅雨明けから夏場に多く繁殖して被害を与えます。非常に小さく単体では見つけにくいのですが、数が増えてくると白くカスリ状に見えるので、この時点で被害に気付くことが多いので予防しておくことが大切です。

ハダニの除去方法

ハダニの予防にはアーリーセーフが有効です。

 

カメムシ

触れると悪臭を放つ曲者で、年に3度くらい繁殖します。大量に発生すると手に負えない害虫で、ピーマンやシシトウの唐辛子類、特に鷹の爪に群集で生息しています。冬場は葉の裏などで成虫のまま冬越しして春先から活動を開始します。樹液を吸引する害虫です。

カメムシの駆除と対策

見つけ次第捕殺、唐辛子類などに群生している場合は薬剤をかけるのも一つの手です。枝を軽くゆするとすぐに落ちてしまうのですが、いつの間にかまた戻ってくるのでやっぱり捕殺するか、薬剤に頼るのかと思います。捕殺する場合は粘着テープを指にまいて触れてやるとある程度は取れますが、やっぱり落ちてしまいます。

手に負えなくなって薬剤の散布を考える場合、ベニカベジフル乳剤、スミチオン乳剤、マラソン乳剤、ベニカ水溶液などが有効です。

トマトにはマラソン乳剤が対応しているのでおすすめです。が、でも、、、無農薬のほうがいいので、トマトの場合はカメムシ被害は、比較的少ないのでこれは必要ないかもしれませんね。

どうしても被害がひどく薬品を使う場合はマラソン乳剤を適量散布してください。ピーマンなどにも使えるので持っているとカメムシ対策には重宝する薬剤の一つです。

 

ケラ

ケラはコオロギの仲間で見た目はかわいいのですが、野菜の茎を地際から食害します。雑食の昆虫で益虫のミミズを食べたり土中の根を食害するので駆除しておいた方がいいでしょう。

ケラの駆除方法

見つけたら捕殺してください。ケラは湿地に生息していますので畑の排水性を上げてトマトに適した乾燥気味な環境を作ってあげましょう。

 

トマトの主な病気

トマトにはたくさんの病気がありますがここで代表的なものを記載することにします。病名はたくさんありますが、いずれの病気もかかってしまってからの対応よりも常に予防しておくことが大切です。

予防としては、植え付け前に苦土石灰や有機たい肥を多用して、健全だアルカリ性の土を作ることと、株の風通しを良くして害虫の除去をしっかりすることです。

①有機たい肥や苦土石灰でしっかりした土作り

苦土石灰にはマグネシウムが入っています。苦土はマグネシウムを表す言葉です。トマト栽培にはこのマグネシウム不足による様々な異常が発生しやすいので注意してください。

②剪定で風通しの良い環境を作る

特に必要ない下葉は取り除いて風通しを良くしておきましょう。

③害虫を駆除してウイルスの媒介を予防する

④オーソサイドやダコニールなどの消毒剤やアーリーセーフのような自然由来の有効成分を持つ薬剤を使用して予防する。

萎凋病(いちょうびょう)

気温が高温の時期に発生する病気です。部分的にしおれて、やがて下葉から褐色に変色し株全体がしおれてしまします。病原菌は糸状菌(カビ)で、土から根に感染して広がっていきます。発病温度は27℃以上で夏場に発生する病気です。

萎凋病(いちょうびょう)の対策

病原菌は土中で蓄積して数年から数十年生き残ります。予防には連作を避けてください。鉢植えやプランター栽培の場合、萎凋病が発生した土は使わに方が良いでしょう。畑などの露地栽培で萎凋病(いちょうびょう)が発生した場合、株は撤去して、薬剤で消毒してください。

トマトの萎凋病(いちょうびょう)にはGFベンレート水和剤が有効です。

うどん粉病

うどん粉病はウリ科の野菜に多く発生するウイルス性の病気で、葉に白い斑点が出て放置しておくと葉が真っ白にうどん粉をまとったようになっていき、いずれ枯死してしまう怖い病気です。ひどいときは隣接する他の植物にも感染して被害を広げる場合があるので早めの対策が必要です。

うどん粉病の対策

うどん粉病が毎年発生するような場合は発生前からの予防が大切です。うどん粉病になる前にアーリーセーフなどの液剤を散布しておくことが大切です。

 

疫病

トマトに発生する土壌障害の一つで、梅雨時や秋の長雨の時期に発生しやすい病気です。茎、葉、実がしおれてやがて株全体が枯れてしまいます。特に実は黒く変色していき最終的には腐ってしまいます。

疫病の予防と対策

雨による泥の跳ね返りを防ぐためにマルチを張ったり敷き藁を引くことで簡単な予防となります。薬剤を使用するときは定期的にダコニール1000を散布して除菌してください。

 

灰色かび病

茎や葉が解けるように腐る病気で、進行が進むとやがて灰色のカビに覆われて枯死する病気です。高湿で風通しが悪い状態で発生し、病原菌はしおれた過花弁、害虫の食害の跡、チッソ過多により軟弱に育った組織から侵入することが多く、枯れた花をこまめに摘み取ったり殺菌剤を使う場合は、予防としてダコニールやオーソサイド水溶液などで消毒しておくのも有効です。

灰色かび病の対策

先ほども述べたように、風通しを良くして咲き終わった花弁はこまめに撤去することで環境は改善されます。発生した場合は枯れた部分は完全に取り除きましょう。予防にはダコニールかオーソサイドの散布が有効です。

 

尻腐れ病

尻腐れ病は厳密には病気ではなく、マグネシウム不足のトマトに出る整理障害です。トマト実のお尻の部分が黒くなってきます。

尻腐れ病の対策

尻腐れ病が発生したらこれから上げる3つの原因を疑ってください。

①苦土石灰(マグネシウムとカルシウム)苦土と石灰が十分に聞いている土で栽培しているか?

②苦土石灰が十分であれは、チッソ過多の肥料になっていないか?

③あまりにも乾燥状態ではないか?(特にプランター栽培の場合)

知り腐れびょおうが出ても株自体が病気に侵されていることではありません。あくまでも環境に対する生理障害なので環境を改善してやると元に戻るのですが、変色してしまった果実は元には戻りません。実は取り除いてプランター栽培であれば水やりをしたり、苦土石灰を入れたり、いったん肥料を停止したり、リン酸系の肥料を与えたりして様子を見ると良いでしょう。リン酸系の肥料にはバットグアノなどがあります。

 

トマトのコンパニオンプランツ

トマトと相性のいいコンパニオンプランツ

エダマメ

ネギ類の野菜

パセリとセロリ

キアゲハを遠ざけ、株もとの日陰でパセリがよく育つ、パセリが余分な水分を吸い取ってくれる。

 

ほうれん草

 

ハーブ類と花類

マリーゴールド(線虫よけ) サルビア(虫よけ) カモミール(虫よけ株を元気にする) ミント(虫よけ) バジル

 

トマトと相性の悪いコンパニオンプランツ

ナス科全般の野菜との混植は避けてください。

 

トマトの前作に適している植物

トウモロコシやマリーゴールドはトマトの前作に適した作物です。

 

トマトの後作に植えると良い野菜

キャベツ、白菜、カリフラワー、ブロッコリーなどのアブラナ科野菜はナス科の野菜の後作に適しています。

 

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