菜の花

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アブラナ科の野菜 野菜の育て方

菜の花の育て方【春告げる代表野菜の中でも特別な贅沢な味覚を家庭で栽培】

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菜の花は、春を告げる野菜の代表の一つです?

はっきり言ってあまりメジャーな野菜ではないし、好き嫌いも多い野菜でスーパーでも春の一時期だけ、ほんの少ししか販売していないように思いますが、辛し和えやおひたしに、日本のある意味珍味的な存在ではないでしょうか?

私の好きな家庭野菜の一つです。

今日は菜の花の育て方ですが、一般的にアブラナ科の植物の花茎を称して菜の花と呼んでいるようです。(ダイコンの花など白いものもありますが)一般的に黄色い花を咲かせるアブラナ科の野菜、例えば白菜やブロッコリー、小松菜なども含めた野菜の花も菜の花と呼ぶことがあります。また、水田の裏作利用で雑草制御や観賞価値の高い菜の花というアブラナ科の植物も別であります。

アブラナ

このページでご紹介してい菜の花は、野菜としての菜の花「なばな」の種を使った栽培方法です。

菜の花の育て方【春告げる代表野菜の中でも特別な贅沢な味覚を家庭で栽培】

なばなは、かすかにほろ苦い蕾の付いた茎とほのかに甘い葉をおいしくいただけるおすすめの家庭野菜です。家庭菜園ならではの味をお楽しみください。

家庭野菜

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菜の花の育て方【家庭菜園の予備知識】

菜の花の育て方【栽培の基本情報】

野菜の種類 科目 適正土壌酸度 株間 連作障害 栽培難易度

菜の花(なのはな)

アブラナ科 ㏗6.0~㏗6.5 10cm~15cm(条間15㎝~20㎝) あり輪作1年から2年 ★★☆☆☆

菜の花の育て方【栽培の概要】

日照条件 日なたを好む
生育の適正気温 20℃~20℃前後
発芽温度 15℃~20℃前後
水やり プランターの場合、乾いたらたっぷり水やり 
肥料 20日に1度化成肥料を1握り程度 
種まき時期 3月~11月頃
植え付け適期 4月~12月頃
収穫時期 翌年3月~4月頃
種まきから収穫までの期間 150日~180日前後
開花から収穫までの期間 開花直前の蕾の付いた脇芽を収穫

菜花

菜の花の育て方【植物の概要】

名称 別名など なばな 菜花 菜の花
科目属名  アブラナ科アブラナ属
原産地 ヨーロッパ
分類 1年生植物 耐寒性
樹高  15cm~30cm程度
その他特徴など 葉と蕾を食用する 栽培期間が長い

菜花

菜の花の育て方【家庭菜園での実践編】

菜の花の栽培カレンダー

なばな

菜の花の土と畑作り

苦土石灰や消石灰で土の酸度を中和する

土壌適正酸度は㏗値6.0~6.5と弱酸性の土壌を好みます。栽培の2週間くらい前までに苦土石灰や消石灰をまいて中和しておきましょう。石灰の量は地面全体に軽く振りかけるまたはかぶせる程度でOKです。

石灰

石灰の中和と同時に化学肥料をまいてしまうと土の中で化学反応を起こして作物の成長に影響を与える可能性があるので、早いうちにまいておくのがBESTです。

堆肥と元肥を与えて土を耕しておきましょう

豚糞

定植の7日くらい前までに土に堆肥として牛糞や鶏糞、豚糞などを与えてよく耕して、化成肥料を使う場合は元肥として10-10-10や14-14-14などの化成肥料を一株に対して1握り程度混ぜておきましょう。

鶏糞

元肥とは定植前に施す肥料のことで、同じ肥料でも堆肥とは土に栄養を与えてふかふかな土を作るのに適した肥料のことを指します。牛糞堆肥は土をふかふかにしてくれる堆肥としての特徴が強く、鶏糞は堆肥としての力はあまりありませんが、肥料分を多く含んでいます。豚糞堆肥はある意味万能で堆肥としても元肥としても大変有効な肥料です。

ここまでの作業は畑でもプランターでもだいたい同じです。

牛ふん

畑で栽培する場合は畝を作って水はけを良くしておきましょう

堆肥を入れてよく耕したら幅60cm~70cm高さ10cmほどの畝を作ります。畝を作ると水はけがよくなります。

畝

畝ができたらマルチを敷いて地温を上げておきましょう

黒マルチ

畑で栽培する場合黒色のマルチを敷いておくと地の温度を上げてくれるので定植後の成長が促進されます。また黒マルチは光を通さないので雑草の繁殖を防いでくれます。値段は少し上がりますがシルバーマルチもあり、こちらはアブラムシなどの光るものを避けて行動する一部の害虫の接近を予防する効果があります。

土の跳ね返りによる病気の侵入を防いでくれるのでマルチは有効で、さらに放置しておくとすぐに雑草が生えて手に負えなくなるので黒マルチは必須です。

 

菜の花の種まきと定植

種まき

種まきの方法【点蒔きがおすすめ】

ポットに蒔いて苗を作る場合

深さ3cm~5cmくらいで、土をしっかりかぶせて暗闇を作るイメージです。発芽を促進させるには複数の種を同にポットに入れることです。複数発芽させて間引いていくことをお勧めします。種が小さいのでパラパラまくイメージでOKです。

直接蒔く場合は【点蒔きがおすすめ】

点蒔きするときは、条間20㎝で株間15㎝程度でマルチに穴おあけて、1か所に3から5粒程度蒔いてください。しっかり土をかけて、水やりで流れてしまわないように圧力をかけておいてください。

菜花

【条蒔きもできます】

条間15㎝~20㎝ 株間10㎝~15㎝

条蒔き

条間15㎝~20㎝で溝を作って条蒔きしてください。最終的に株間10㎝~15㎝になるように段階的に間引いていきます。

私はマルチをカッターナイフで横に切って溝を作っています。条蒔きした後はしっかり土をかぶせておきましょう。

【プランターで栽培するときはパラパラ蒔き】

プランターで栽培する場合は最終的に株と株の間が10㎝から15㎝になることを想定しながらパラパラ蒔きしてください。

プランター図

パラパラまいた上には土をかぶせておきましょう。

菜の花の定植方法や株間 

苗の定植方法は基本的にその他の野菜と同様と考えてください。

植穴をあける

苗の定植はポット苗植え付け用の器具や球根植え付け用の器具を使うと簡単です。

植え付け器具

器具を使ってポットとだいたい同じ深さの植穴を作って植え付けます。

 

植穴に水を入れる

苗を植え付ける前に植穴に水を入れて畝にある程度水分を浸透させておきましょう。適当な量でOKです。こうしておくと定植後の苗が根張りしやすくなります。

植え付け

 

株間について

株間は野菜を植え付けるときに悩む要素の一つです。株間は野菜の特性によってさまざまで、だいたいはその野菜の成長の仕方や草丈、横にどれだけ広がるかによって変わってきます。

株間

植物の根張りの広がり具合は、地上での広がりがそのまま地下でも展開されていると考えてよいとされています。要するに地上で横に広がっている枝の先端と同じあたりまで根が張っているとゆうことだそうです。

菜の花の株間 

小松菜を畑で栽培する場合は株間10cm~15cm取ると良いでしょう。なばなの栽培は種から条蒔きすることがおすすめです。条間20㎝戦後で条蒔きして最終的に株間10㎝~15㎝に間引き栽培するか、または、条間20cm株間15㎝程度で点蒔きすると効率よく栽培できます。

条間15㎝~20㎝

株間10㎝~15㎝(段階的に間引き栽培するか点蒔きする)

プランターを使う場合はパラパラ蒔きから間引いていきます。

 

プランター栽培では

プランターの場合はパラパラ蒔き(段階的に間引き最終的に株間10㎝~15㎝程度)

プランターで栽培する場合、野菜用の浅型プランターがおすすめです。

プランター栽培の場合肥料切れや水切れを起こしやすいので気を付けてください。

 

菜の花の栽培で重要な防虫作業

なばなの栽培には欠かせない要素はいくつかありますが、私が思う最も重要な要素は防虫の作業です。冬場の栽培でも栽培初期はまだ気温も暖かくモンシロチョウなどが産卵場所を探して畑の周りを飛んでいます。苗を植えつけたらすぐにトンネル支柱やダンポールなどの支柱を使って不織布か防虫ネットを張ってください。

トンネル

プランター

すこし面倒な作業ですが、これをやるのとやらないとでは全然結果が変わってきます。苗を植えたらすぐにトンネルで対策してください。トンネルは追肥の時に少し開けたり、株が大きくなって圧迫されるようおになってきたら片方だけ外して解放してあげると良いでしょう。そうしておくと、真冬に雪が降る前にもう一度軽くかぶせてあげることができます。

また、収穫間際の春になると暖かくなり、害虫が発生してきます。このころには、草丈が高くなるのでトンネル栽培はできないので大変です。

害虫

薬品はオーガニック栽培に適応した天然成分由来のアーリーセーフがおすすめです。アーリーセーフはなばなの栽培に対応しています。

 

菜の花の追肥と水やり 

追肥

1回目の追肥

1回目の追肥は草丈が5㎝を超えたころに行います。化成肥料か鶏糞役一握り、約50gから70g程度を毎回施肥していくと良いでしょう。条間に軽くまぶしていくイメージです。土となじませておくと肥料の効きが早くなります。

2回目以降の追肥

だいたい2週間に1度を目安に追肥してください。栽培の後半は収穫の時などのついでにお礼肥として行います。

プランターの場合株間や株の周りにパラパラまいて軽く土になじませるイメージでOKです。

水やり

プランターで栽培する場合は特に水切れしやすいので注意してください。表面が乾いたらたっぷりと水やりして水切れをさせないのが栽培のポイントです。

畑での栽培の場合は通常水やりは必要ありませんが、植え付け間際の小さい苗の時や冬場の乾燥時期時期には適度に水やりしてください。

水やり

 

菜の花の収穫 

摘芯

トウ立ちして先端に蕾が出来てきたら摘芯してください。摘芯すると脇芽が成長してくるので脇芽に蕾がついてきたら順次収穫していきましょう。

収穫

なばな

脇芽に蕾が着いたら開花してしまう前に、脇芽を収穫します。もちろん葉もおいしくいただけます。

なばな

 

菜の花の害虫 

テントウ虫

アブラムシ

アブラムシは春から夏の終わりごろまでに飛来して繁殖する害虫で、ほとんどの野菜に被害を与える害虫の代表的存在です。小さな個体が群集している様子がものすごく気持ち悪いと感じる方が多いと思います。

アブラムシ

アブラムシの駆除方法

アブラムシにもたくさんの種類がいて、たくさんの種類のアブラムシが寄生します。いずれも株のエキスを吸引し、ウイルス性の病気を媒介するので駆除が必要です。

テントウムシの成虫はアブラムシを食べる益虫ですが、テントウムシがいることはアブラムシもいるということになるので注意してください。

テントウムシ

無農薬で栽培する場合はガムテープで除去したり、牛乳を散布して窒息死させたり、木炭や竹炭を作る際に発生する煙の成分を冷却して得られた水溶液である木竹酢を散布したり、黄色い粘着力のある札を作物にぶら下げたり、銀色のマルチや光テープで囲ったり対処の方法はたくさんあります。

粘着テープ

冬場の栽培はアブラムシの被害は少なく、秋口の苗がまだ小さいころにトンネル栽培することでアブラムシの被害は抑えられます。プランター

薬品を使う場合はアーリーセーフがコマツナに対応しています。アーリーセーフは自然由来の成分で構成されているオーガニック薬品です。

 

ハダニ

ハダニはコナジラミやアブラムシと同様に葉の裏などに寄生して樹液を吸引する害虫です。梅雨明けから夏場に多く繁殖して被害を与えます。非常に小さく単体では見つけにくいのですが、数が増えてくると白くカスリ状に見えるので、この時点で被害に気付くことが多いので予防しておくことが大切です。

ハダニの除去方法

ハダニの予防にはアーリーセーフが有効です。1本持っていると便利な薬品です。

 

コガネムシの幼虫

コガネムシの幼虫は土の中で根を食害し最悪の場合全てを枯らしてしまいます。成虫は葉を食害し繁殖も旺盛なので厄介な害虫です。見つけたら捕殺しましょう。

コガネムシの幼虫

コガネムシの幼虫の駆除方法

耕しているときや掘り返しているときに出てきたら捕殺しておきましょう。

 

ヨトウムシ

アブラナ科の野菜が好物のヨトウムシですが、アブラナ科だけでなく多くの野菜を食い荒らします。

ヨトウムシ

蛾の幼虫ですが昼間は株もとや土中に潜み、夜になると地上に現れます。だいたいは茶系の芋虫で中型から大型です。3㎝くらいから6㎝くらいのところでしょうか。

ヨトウムシの駆除方法

昼間は土中にいることが多いので駆除するのが難しく、また姿が見えないので出没していることすら気づかないことすらあるくらいです。見つけ次第捕殺することがおすすめです。虫の姿がないのに葉が虫食まれている状態を見たら土中にヨトウムシが潜んでいることをまず疑ってください。

 

タバコガの幼虫

タバコガの幼虫は7月から10月ごろに頻繁に表れ次々に葉や茎、実を食害する害虫です。小さい芋虫ですが食害されるとその被害は大きいので注意が必要です。

 

タバコガの駆除方法

捕殺するか薬品を使って除去するしかありません。農薬を使う場合はゼンターリ顆粒水和剤が対応しています。

コナガ

コナガの幼虫は小さな緑色の芋虫で葉の裏について葉を食害します。葉の表面がかすれたようになり白っぽく見えるのが被害の特徴です。

コナガの駆除方法

コナガの幼虫を見つけたら橋などでつまんで捕殺してください。コナガが繁殖する前に防御することが重要で、不織布や防虫ネットをかけてトンネル栽培することで飛来して産卵するのを防いでください。

薬品は天然成分のSTゼンターリ顆粒水和剤(かりゅうすいわざい)がおすすめです。天然成分で有機栽培にも適しています。

オオタバコガ

オオタバコガの幼虫はコナガよりも大きい緑色の青虫でコナガ同様葉を食害します。

オオタバコガの駆除方法

見つけ次第捕殺してください。箸などを使うと簡単に捕まえることができます。トンネル栽培で飛来を防ぐか、さらに薬品を使う場合はオーガニック成分のSTゼンター顆粒水和剤がおすすめです。

アオムシ

アオムシは大きめの緑色の芋虫で、主にモンシロチョウの幼虫などです。

アオムシ

秋口に畑の周りに頻繁にやってきて卵を植え付ける黄色や白色の小さな蝶の幼虫です。

アオムシの駆除方法

産卵させないようにトンネル栽培で防御してください。当然ですが見つけたら捕殺してください。薬品はコナガなどと同じで、STゼンターリ顆粒水和剤に対応しています。

その他の害虫

カタツムリやナメクジなども柔らかい葉を食害します。ネキリ虫やダンゴムシも根や茎を食害し、ガの幼虫と同じような姿をしたハバチの幼虫も葉を食害します。

かわいいオンブバッタやコウロギ、緑色のコウロギらもケラと同様に害虫です。

 

菜の花の病気

アブラナ科の野菜にはたくさんの病気がありますがここでは代表的なものを記載することにします。病名はたくさんありますが、いずれの病気もかかってしまってからの対応よりも常に予防しておくことが大切です。

予防としては、植え付け前に石灰や有機たい肥を多用して、健全なアルカリ性の土を作ることと、株の風通しを良くして害虫の除去をしっかりすることです。

①有機たい肥や石灰でしっかりした土作り

②剪定で風通しの良い環境を作る

③害虫を駆除してウイルスの媒介を予防する

④オーソサイドやダコニールなどの消毒剤やアーリーセーフやカリグリーンのような自然由来の有効成分を持つ薬剤を使用して予防する。

 

うどん粉病

うどん粉病は野菜だけでなく植物全般に発生するウイルス性の病気で、葉に白い斑点が出て放置しておくと葉が真っ白にうどん粉をまとったようになっていき、いずれ枯死してしまう怖い病気です。ひどいときは隣接する他の植物にも感染して被害を広げる場合があるので早めの対策が必要です。

うどん粉病

うどん粉病の対策

うどん粉病が毎年発生するような場合は発生前からの予防が大切です。うどん粉病になる前にアーリーセーフなどの液剤を散布しておくことが大切です。

アーリーセーフとカリグリーンが有効です。

 

灰色かび病

茎や葉が解けるように腐る病気で、進行が進むとやがて灰色のカビに覆われて枯死する病気です。高湿で風通しが悪い状態で発生し、病原菌はしおれた過花弁、害虫の食害の跡、チッソ過多により軟弱に育った組織から侵入することが多く、枯れた花をこまめに摘み取ったり殺菌剤を使う場合は、予防として消毒しておくのも有効です。

灰色かび病の対策

先ほども述べたように、風通しを良くして咲き終わった花弁はこまめに撤去することで環境は改善されます。発生した場合は枯れた部分は完全に取り除きましょう。予防にはカリグリーンが有効です。カリグリーンは灰色かび病に対応しています。

白さび病

葉の裏などに白い斑点が現れる病気です。低温でじめじめした環境で発生することが多く、夏場はほとんど発生することがありません。

白さび病の予防と対策

密集した栽培をさせ間引き栽培で風通しの良い環境にしてあげることで発生を防いでください。

予防にはダコニールの散布が対応しています。

 

菜の花のコンパニオンプランツ 

 

菜の花と相性のいいコンパニオンプランツ 

結球しないキク科の植物が虫よけに良いとされています。

サンチュ

サニーレタス

リーフレタス

サンチェ

サンチュ

エンダイブ

春菊

春菊

ミックスベイビーリーフなど

ハーブ類と花類

マリーゴールド(線虫よけ) サルビア(虫よけ) カモミール(虫よけ株を元気にする) ミント(虫よけ) 

菜の花と相性の悪い植物

ニラやネギなどのネギ類の植物は混植に適していません。

菜の花の前作に適している植物 

トウモロコシやマリーゴールドはアブラナ科野菜の前作に適した作物です。

トウモロコシの図

菜の花の後作に植えると良い野菜

ソラマメなどのマメ科の野菜やネギ類の野菜などが後作に良いとされています。

ソラ豆

 







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