赤しそ

しそ科の野菜 野菜の育て方

赤紫蘇の育て方【家庭菜園で赤しそを栽培する時には1つだけ注意が必要】

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赤紫蘇を家庭菜園に導入する際の注意点と栽培方法についてです。

赤紫蘇の育て方【家庭菜園で赤しそを栽培するときには2点注意が必要】

赤紫蘇も青シソも半日陰で栽培でき、毎年こぼれた種から栽培できる便利な植物で、家庭菜園に植えておくと大変便利な野菜です。

夏の食卓には欠かせない香味野菜として大変重宝してくれますが、栽培には2点ほど注意するポイントがあります。

1つは青シソとの混植は避けることで、青シソと混植してしまうと、赤しそと青シソがまじりあった色のシソが出来てしまいます。

もう一つの注意点は、青シソも同じなのですが防虫対策です。シソは葉を直接食材にする野菜です。葉が穴だらけでは見た目が悪いので注意してください。

とはいえ、赤しそは加工して使用することが多いので、青じそほど神経質ではありませんが、、、、

家庭野菜

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ここからは本題の記事【赤紫蘇の育て方】をお楽しみください。

赤紫蘇の育て方【家庭菜園の予備知識編】

赤しその育て方【栽培の基本情報】

野菜の種類 科目 適正土壌酸度 株間 連作障害 栽培難易度
アカシソ シソ科 ㏗6.0~㏗6.5 株間20㎝~40㎝ なし ★★☆☆☆

赤しそ

赤紫蘇の育て方【栽培の概要】

日照条件 日なた 半日陰
生育の適正気温 20℃~25℃
発芽温度 20℃~25℃
水やり 乾燥に弱い野菜で、乾いたらたっぷり水やりしてあげる
肥料 普通
種まき時期 4月頃から7月頃 こぼれ種から栽培できる(11月から12月1月頃)
植え付け適期 5月から6月頃
収穫時期 6月~9月初旬ごろ
定植から収穫までの期間 60日前後
開花から収穫までの期間 8月から9月頃開花する

 

赤紫蘇の育て方【植物の概要】

名称 別名など シソ 紫蘇 青紫蘇 大葉 
科目属名  シソ科シソ属
原産地  中国 ヒマラヤ地方 日本 ベトナム北部 韓国 ビルマなど
分類 1年草 
樹高  70㎝~80㎝くらい(地上部)
その他特徴など こぼれ種で再生産は容易

 

赤紫蘇の育て方【家庭菜園の実践編】

 

赤しその栽培カレンダー

シソの栽培カレンダー

赤しその土と畑作り

苦土石灰や消石灰は必要?

土壌適正酸度は㏗値6.0~6.5と弱酸性の土壌を好みます。

石灰は必要です。栽培の2週間くらい前までに苦土石灰や消石灰をまいて中和しておきましょう。石灰の量は地面全体に軽く振りかけるまたはかぶせる程度でOKです。

石灰

家庭菜園のマメ知識 石灰と化成肥料について

消石灰や苦土石灰は植え付けの2週間前までに施肥してください。石灰の中和と同時に化学肥料をまいてしまうと土の中で化学反応を起こして作物の成長に影響を与える可能性があるので、早いうちにまいておきましょう。

堆肥と元肥を与えて土を耕しておきましょう

豚糞

定植の7日くらい前までに土に堆肥として牛糞や鶏糞、豚糞などを与えてよく耕して、化成肥料を使う場合は元肥として10-10-10や14-14-14などの化成肥料を一株に対して1握り程度まぶしておきましょう。

鶏糞

元肥とは定植前に施す肥料のことで、同じ肥料でも堆肥とは土に栄養を与えてふかふかな土を作るのに適した肥料のことを指します。牛糞堆肥は土をふかふかにしてくれる堆肥としての特徴が強く、鶏糞は堆肥としての力はあまりありませんが、肥料分を多く含んでいます。豚糞堆肥はある意味万能で堆肥としても元肥としても大変有効な肥料です。

牛ふん

畑で栽培する場合は畝を作って水はけを良くしておきましょう

堆肥を入れてよく耕したら幅60cm~70cm高さ10cmほどの畝を作ります。畝を作ると水はけがよくなります。

畝

畝ができたらマルチを敷いておきましょう

黒マルチ

家庭菜園の豆知識 マルチの効果について

畑で栽培する場合黒色のマルチを敷いておくと地の温度を上げてくれるので定植後の成長が促進されます。また黒マルチは光を通さないので雑草の繁殖を防いでくれます。値段は少し上がりますが色がシルバーのマルチもあり、こちらはアブラムシなどの光るものを避けて行動する一部の害虫の接近を予防する効果があります。

土の跳ね返りによる病気の侵入を防いでくれるのでマルチは有効で、さらに放置しておくとすぐに雑草が生えて手に負えなくなるので黒マルチは必須です。

シソの場合栽培期間が長いのでマルチをしておくと雑草の繁殖を抑えることが出来るので便利です。追肥や土寄せの時には植穴のマルチを少し広げて対応してください。

赤しその種まき

赤紫蘇

赤しその種まき

ポットに蒔いて苗を作る場合

種まきはポットなどに5粒から6粒ほど播き、軽く土をかぶせておきます。

紫蘇は、十分気温が上昇していないと発芽しません。また、好光性種子のため、光がなければ発芽しません土を軽くかけるぐらいにして日の当たるところにおいて発芽させるのが大切です。

また、発芽まで、水分を切らさないように注意してください。通常発芽までに10日から15日ほどかかります。

直接畑の蒔く場合

畑に直接蒔く場合は点蒔きしてください。点蒔きする場合は条間45㎝に20㎝~40㎝くらい株間を取って1か所に5粒から6粒程度蒔いていきましょう。

種まき

プランターで栽培するときは点蒔き

プランターで栽培する場合は株と株の間が20㎝~30㎝程度になるように点蒔きすると良いでしょう。1か所に5から6つ程度の種をまいて、間引きながら最終的に1本にしていきます。

赤しその植え付け

苗の定植方法は基本的にその他の野菜と同様と考えてください。

植穴をあける

苗の定植はポット苗植え付け用の器具や球根植え付け用の器具を使うと簡単です。

植え付け器具

器具を使ってポットとだいたい同じ深さの植穴を作って植え付けます。

 

植穴に水を入れる

苗を植え付ける前に植穴に水を入れて畝にある程度水分を浸透させておきましょう。適当な量でOKです。

植え付け

こうしておくと定植後の苗が根張りしやすくなります。

 

株間についての豆知識

株間は野菜を植え付けるときに悩む要素の一つです。株間は野菜の特性によってさまざまで、だいたいはその野菜の成長の仕方や草丈、横にどれだけ広がるかによって変わってきます。

株間

植物の根張りの広がり具合は、地上での広がりがそのまま地下でも展開されていると考えてよいとされています。要するに地上で横に広がっている枝の先端と同じあたりまで根が張っているとゆうことだそうです。

 

赤しその株間

シソの株間は20㎝から40㎝程度です。

ラッキョウ

赤しその追肥と土寄せ

草丈が20㎝くらいに成長したころから追肥してください。

土寄せは追肥の時に実施すると良いでしょう。

1回目の追肥と土寄せ

追肥量とタイミング

一回目の追肥は、草丈を見て20㎝くらいになったころに行います。一株当たり化成肥料や鶏糞などを軽く一握り、50g~60gくらいを目安に株元に施肥して、軽く土寄せしておいてください。

土寄せ

一回の追肥量と同時に土寄せして土になじませておきます。

2回目以降の追肥と土寄せ

1回目の追肥と同じ要領で2週間に一度程度の割合で追肥と軽く土寄せしていきます。

注意*

窒素系の肥料が多くなりすぎると、アブラムシなどの害虫が付きやすくなるので、肥料の与えすぎには注意してください。化成肥料が多く有機肥料の少ない土では、香りや品質が落ちるといわれています。

赤しその水やり

畑や庭先での栽培の場合は、基本的に水やりは必要ありませんが、シソは乾燥に弱いので夏場の乾燥には気を付けてください。

水やり

赤しその摘芯

背丈が30㎝を超えたぐらいのころ主枝の先端を摘芯します。ちょうど3節から5節目くらいの葉が2つに分かれている上のあたりで摘芯してください。

シソ

主枝の摘芯で脇芽が伸びだして、葉の数が増えていきます。

赤しその収穫 

シソは大葉、芽紫蘇、花穂紫蘇、シソの実と成長の過程で4種類の食材としてそれぞれ収穫が出来ます。

芽紫蘇の収穫

発芽して間の無い本葉2枚程度の頃に間引いた子供の苗を芽紫蘇と呼びます。小さいですがシソの風味を味わうことが出来る逸品です。

芽紫蘇

芽紫蘇を収穫するには、パラパラ蒔きして間引いていくと良いでしょう。

葉の収穫

本葉が10枚程度になったころから収穫できます。順次大きくなった葉や下の葉から収穫してください。

 

花穂紫蘇の収穫

紫蘇は、1日の日長が一定時間より短くならないと花芽を作らない短日植物です。9月ごろにトウ立ちし、開花します。花穂紫蘇の収穫は開花30%のころに行います。

紫蘇の実の収穫

紫蘇の種はシソの実として収穫して醤油漬けなどの食材に利用できます。

 

赤しその害虫 

 

シソの栽培で私が一番気になるところが害虫被害です。一度庭先や小型のプランターに種まきしておけば毎年こぼれ種から発芽してくれて、栽培は簡単のですが、実際の葉を食材として、さらに真夏の栽培です。どうしても害虫被害が気になるところです。

シソ栽培の成功は害虫対策にかかっているといっても過言ではありません。

アブラムシ

アブラムシは春から夏の終わりごろまでに飛来して繁殖する害虫で、ほとんどの野菜に被害を与える害虫の代表的存在です。小さな個体が群集している様子がものすごく気持ち悪いと感じる方が多いと思います。

アブラムシ

アブラムシの駆除方法

アブラムシにもたくさんの種類がいて葉や茎からエキスを吸引し、ウイルス性の病気を媒介するので駆除が必要です。

テントウムシの成虫はアブラムシを食べる益虫ですが、テントウムシがいることはアブラムシもいるということになるので注意してください。

テントウムシ

無農薬で栽培する場合はガムテープで除去したり、牛乳を散布して窒息死させたり、木炭や竹炭を作る際に発生する煙の成分を冷却して得られた水溶液である木竹酢を散布したり、黄色い粘着力のある札を作物にぶら下げたり、銀色のマルチや光テープで囲ったり対処の方法はたくさんあります。

粘着テープ

手に負えなくなって薬剤の散布を考える場合、アーリーセーフが有効です。

農薬

シソにはアーリーセーフ対応しています。どうしても被害がひどく、薬品を使う場合は適量散布してください。

アブラムシ駆除のお方法は別の記事に詳しく記載したいと思いますのでそちらの記事を参照してください。

 

ヨトウムシ

アブラナ科の野菜が好物のヨトウムシですが、アブラナ科だけでなく多くの野菜を食い荒らします。

ヨトウムシ

蛾の幼虫ですが昼間は株もとや土中に潜み、夜になると地上に現れます。だいたいは茶系の芋虫で中型から大型です。3㎝くらいから6㎝くらいのところでしょうか。

ヨトウムシのさなぎ

上の写真はさなぎです。見つけたら捕殺しておくと良いでしょう。

ヨトウムシの駆除方法

昼間は土中にいることが多いので駆除するのが難しく、また姿が見えないので出没していることすら気づかないことすらあるくらいです。見つけ次第捕殺することがおすすめです。虫の姿がないのに葉が虫食まれている状態を見たら土中にヨトウムシが潜んでいることをまず疑ってください。

ハダニ

ハダニはコナジラミやアブラムシと同様に葉の裏などに寄生して樹液を吸引する害虫です。梅雨明けから夏場に多く繁殖して被害を与えます。非常に小さく単体では見つけにくいのですが、数が増えてくると白くカスリ状に見えるので、この時点で被害に気付くことが多いので予防しておくことが大切です。

ハダニの除去方法

ハダニ予防にはアーリーセーフが有効です。

アザミウマ

アザミウマはアブラムシと同様に樹液を吸引する害虫です。夏場の乾燥時期に多く発生し植物に害を与える吸汁性害虫です。

 

コナジラミ

草花や野菜に広く寄生する小さな害虫です。一か所に無数に生息して一度に飛び立ちます。葉の裏に寄生して養分を吸い取るため葉がかすり状になり植物のお生育が悪くなります。放置しておくと野菜や花草を枯らしてしますこともあります。

コナジラミは植物の汁を吸って飛来するのでアブラムシ同様ウイルス性の病気を媒介したり、排せつ物の上にすす描画発生して葉や果実を黒く変色させる厄介者です。

コナジラミの除去方法

アブラムシ同様大量に発生したら無農薬での除去は難しく木竹酢や牛乳などを使用するか、アーリーセーフを使います。シソにはアーリーセーフが対応しています。

ネキリ虫

昼間は土中に潜んで夜になると地表に出てきます。地表の茎をかじっ足り食いちぎったりする害虫です。

ネキリ虫

ネキリ虫の駆除方法

耕しているときや掘り返しているときに出てきたら捕殺しておきましょう。被害が確認されたときはカブの周りを掘り返して出てきたら捕殺します。

薬品で予防する場合は、ネキリべイトが対応しています。

赤しその病気

いくつかの病気や生理障害ありますがここではかかりやすい代表的なものを記載することにします。いずれの病気もかかってしまってからの対応よりも常に予防しておくことが大切です。

予防としては、植え付け前に石灰や有機たい肥を多用して、健全なアルカリ性の土を作ることと、株の風通しを良くして害虫の除去をしっかりすることです。

①有機たい肥や石灰でしっかりした土作り

②剪定で風通しの良い環境を作る

③害虫を駆除してウイルスの媒介を予防する

④オーソサイドやダコニールなどの消毒剤やアーリーセーフやカリグリーンのような自然由来の有効成分を持つ薬剤を使用して予防する。

 

うどん粉病

うどん粉病はウリ科の野菜などに多く発生するウイルス性の病気で、葉に白い斑点が出て放置しておくと葉が真っ白にうどん粉をまとったようになっていき、いずれ枯死してしまう怖い病気です。ひどいときは隣接する他の植物にも感染して被害を広げる場合があるので早めの対策が必要です。ウリ科の植物だけでなく多くの植物に発生する怖い病気です。

うどん粉病

うどん粉病の対策

うどん粉病が毎年発生するような場合は発生前からの予防が大切です。うどん粉病になる前に消毒薬を散布しておくことが大切です。

予防にはアーリーセーフが有効です。

灰色かび病

茎や葉が解けるように腐る病気で、進行が進むとやがて灰色のカビに覆われて枯死する病気です。高湿で風通しが悪い状態で発生し、病原菌はしおれた過花弁、害虫の食害の跡、チッソ過多により軟弱に育った組織から侵入することが多く、枯れた花をこまめに摘み取ったり殺菌剤を使う場合は、予防としてカリグリーンなどで消毒しておくのも有効です。

灰色かび病の対策

先ほども述べたように、風通しを良くして咲き終わった花弁はこまめに撤去することで環境は改善されます。発生した場合は枯れた部分は完全に取り除きましょう。予防にはカリグリーンの散布が有効です。

斑点病

斑点病は、始めは葉に小さな斑点が出来て、それが次第に拡大していきます。生育不良を起こしたり落葉させたりする病気で、ほとんど植物に発生しうる病気です。

斑点病の対策

病原菌は雨風により飛散しやすいので、梅雨時や秋の長雨の時期に発生しやすい病気です。風通しや土壌の撥水不良から発生する場合もあるので気を付けてください。排水性を良くして肥料はチッソ過多にならないようにしてください。茂りすぎには注意して風通しを良くすることが大切です。毎年発病するような場合は薬剤の散布も考慮してください。シソの斑点病にはSTダコニール1000が有効です。

さび病

主に葉に発生することが多く、始めは白い斑点が出来て、やがて盛り上がってきて褐色に変色してきます。最終的にはもりあっがt北褐色部分の表面の皮が破れて中から黄色や赤褐色の粉末が飛び散るようなる病気です。

さび病の対策

さび病の病原体は同じ種類の植物や全く異なる種類の植物にもそれぞれ寄生しながら冬越しして何度も再発生してきます。窒素過多にならにようにバランスよく施肥することを心がけ風通しや水はけの良い環境を作りましょう。薬剤を散布する場合はカリグリーンが有効です。

 

赤しそのコンパニオンプランツ 

赤しそと相性のいいコンパニオンプランツ 

シソと相性がいい野菜は意外と多いのですが特にナス科の野菜との相性がいいようです。

トマト

トマトとの混植では、互いに生育を助け合い双方の味が良くなるとされています。

トマト

ナス

ナスとを混植は、トマトと同様害虫を減らし互いの生育を助け合うといわれています。

ピーマン

ピーマンとの混植でもまた互いの成長を助け合う効果が期待できます。

 

赤しその前作と後作に適している植物 

シソは連作障害が出にくい野菜で連作も十分できる野菜です。

シソの前作や後作に適している野菜や特に適していない野菜はありませんが、シソは半日陰を好む野菜で日照条件が他の野菜と違うので通常の輪作に入れることはあまりありません。

こぼれ種から何年も栽培を続けることもできるので、家庭菜園ではプランターや北側の余ったたスペースなどで栽培するか、コンパニオンプランツとしてナス科野菜の陰で栽培するのが良いと思います。

家庭野菜

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